米Salesforce.comは米国時間2010年4月21日、企業名簿サービスを手がける米Jigsawを買収することで、両社が合意したと発表した。買収金額は約1億4200万ドル。これに加えJigsawの業績に応じて最大10%を上乗せする。買収手続きは2010年5~7月期に完了する見込み。

 Jigsawの設立は2004年。本社は米カリフォルニア州サンマテオ。約2100万人分の企業名簿データベースをオンラインで提供している。ユーザーの協力によりデータを収集しており、同社によると、1日に約2万5000件の情報が追加/編集されている。名簿情報には、企業名/電話番号/個人名/肩書き/住所/電子メールアドレスなどの情報が含まれる。

 この買収により、Salesforce.comの顧客は自社のCRM(顧客情報管理)アプリケーションでJigsawのデータを利用できるようになる。また開発者やソフトウエアベンダーは企業情報向けアプリケーションを開発できる。

 これに加え、Salesforce.comは、Jigsawのパートナー企業である米Hoover'sといった大手情報サービス企業との提携が可能になる。30億ドル規模というクラウドベースB2Bデータサービス市場に参入する道が開かれたとSalesforce.comは説明している。

[発表資料]