米Appleが現地時間2010年4月20日に発表した2010会計年度第2四半期(1~3月期)決算は、大幅な増収増益となった。売上高は135億ドルで、前年同期の90億8000万ドルに比べ48%増加した。純利益は30億7000万ドル(希薄化後の1株当たり利益は3.33ドル)で同16億2000万ドル(同1.79ドル)から90%増加した。

 米メディア(New York Times)によれば、アナリストが予測した当期の売上高は120億ドル、1株当たり利益は2.45ドルで、これらの予測を大きく上回っている。

 携帯電話「iPhone」とパソコン「Macintosh」が好調で、同社のSteve Jobs最高経営責任者(CEO)は、「ホリデーシーズン以外の四半期で過去最高の決算を報告することができた」と述べている。同氏は4月に米国で販売開始したタブレット型端末「iPad」以外にも新たな製品を年内の発売に向けて用意していると語った。

 当期におけるiPhoneの世界販売台数は875万2000台に達し、前年同期の2.3倍になった。パソコンの販売台数は294万台で、同33%増えた。このうちデスクトップパソコンは40%増、ノートパソコンは28%増になった。携帯型メディアプレーヤー「iPod」は1089万台で同1%減少した。当期の粗利益率は41.7%で、前年同期の39.9%から上昇している。

 売上高を地域別にみると、米大陸が49億9300万ドルで前年同期から26%増加。欧州が40億5000万ドルで同63%増、日本は8億8700万ドルで同51%増だった。アジア太平洋地域が18億8600万ドルで同184%増と最も高い伸び率を示している。

 Peter Oppenheimer最高財務責任者(CFO)は、2010会計年度第3四半期(4~6月期)の業績見通しとして、売上高が約130億~134億ドルの範囲、希薄化後の1株当たり利益は約2.28~2.39ドルの範囲と予測している。

 Appleは同日、3G(第3世代)携帯電話通信のサービスに対応したiPad(Wi-Fi+3Gモデル)の米国発売日が4月30日になると発表した。事前予約分は同日に届くよう発送し、直営店では同日午後5時から販売を開始する。

 なお米国以外での発売日は5月末になるとしている。各国で5月10日に販売価格を発表し、同時にオンライン予約の受け付けを始める予定である(関連記事:Apple、iPadの米国外発売を5月末に延期、「予想外の高い需要に直面」)。

[ 発表資料(決算)]
[発表資料(iPad)]