写真 握手を交わすスカパーJSATの田中晃氏(左)とソニーの島津彰氏
写真 握手を交わすスカパーJSATの田中晃氏(左)とソニーの島津彰氏
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 スカパーJSATとソニーは、「2010 FIFAワールドカップ 南アフリカ」(6月11日に開幕)の日本対オランダ戦および決勝戦の生中継を含む合計25試合について、「Sony Presents 『2010 FIFAワールドカップ 南アフリカ 3D』」として、2010年6月19日より東経124・128度CSを利用したハイビジョン放送「スカパー!HD」およびFTTH(ファイバー・ツー・ザ・ホーム)回線を利用した多チャンネル放送サービス「スカパー!光」で3D放送を行う。2010年4月20日に会見を開き、その内容を発表した(写真)。

 スカパー!HDで新たに立ち上げる3D専門チャンネル「スカチャン3D169」(2010年6月19日開局)で放送する。開局記念番組として、日本代表とオランダ代表との試合を6月19日に生中継する。このほかに、決勝戦を3Dで生中継するほか、注目の対戦カード25試合の3D放送を予定する。なお「Sony Presents 『2010 FIFAワールドカップ 南アフリカ 3D』」は、スカパー!HDなどに関連する何らかのチャンネルや番組パックを契約していれば、無料で視聴できる。3Dでの視聴には、3D対応テレビが必要になる。スカパー!HDチューナーもしくはスカパー!光チューナーはそのまま利用できる。

 会見でスカパーJSATの執行役員専務である田中晃氏は、「3Dでまったく新しいワールドカップを体験してほしい」と3D専門チャンネルをアピールした。一方、ソニーで3D&BDプロジェクトマネジメント部門長を務める島津彰氏は、「今後も2社で3Dを盛り上げるために活動していく」と意欲を示した。

 田中氏と島津氏は会見で、記者の質問に応じた。電子情報技術産業協会(JEITA)や3Dコンソーシアム(3DC)などが策定した「3DC安全ガイドライン」(改訂版)との整合性確保についての質問には、「3DCが出した指針には配慮するし、ソニー独自でも外部の調査機関を使って、我々の商品が疲れないで視聴できるかを調べている」(島津氏)として、3D対応テレビなどの商品の安全性確保のための取り組みを進めていることをアピールした。

 スカパーJSATが3D放送を衛星放送の中でどう位置付けているかを尋ねる質問に対しては、「3D放送は非常にスカパーJSAT向けのサービスだ。地上放送事業者は1チャンネルしかないため、3D放送するとその間は3D放送対応テレビを持っていない視聴者は映像が見れない」(田中氏)としたうえで、「多チャンネル放送であるがゆえに、2Dで見たい人には2Dで、3Dで楽しみたい人には別のチャンネルで3Dコンテンツを提供できる」として、3D放送は多チャンネル放送サービスを提供するスカパーJSATの強みを生かせるサービスであるという見方を示した。

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