大手求人サイトに見せかけた偽サイト(米シマンテックの情報から引用)
大手求人サイトに見せかけた偽サイト(米シマンテックの情報から引用)
[画像のクリックで拡大表示]

 セキュリティ企業の米シマンテックは2010年4月16日、同社の観測データを基に、2010年3月の迷惑メール(スパム)動向を発表した。同社が観測したメールのおよそ9割が迷惑メールで、そのうちの17%が詐欺目的のメールだったという。

 同社では、インターネット上に設置した観測システムのデータに基づいて、迷惑メールの流通状況や特徴などを集計して毎月公表している。今回公開されたのは2010年3月の動向。それによれば、迷惑メールの割合は89.34%。2010年2月は89.99%だったのでわずかに減少している。

 フィッシング詐欺などの詐欺目的のメールは、迷惑メールの17%を占めた。フィッシング詐欺目的のメールの流通量は、2010年2月と比べると3%減少したという。

 迷惑メールの件名で一番多かったのは「空白」。件名のない迷惑メールが最も多かった。以下、「News on myspace」「Important notice: Google Apps browser support」「Important notice: Google」「You have a new personal messege」と続く。

 不景気を反映して、求人に関する迷惑メールも多かったという。例えば、「Get the Job fast this one(すぐにこの職を得よう)」「Job seekers in USA(米国の求職者」「Finance Manager vacancy(財務マネージャ募集)」「FW:Global job vacancy(FW:グローバルな求人)」といった件名の迷惑メールが多数確認された。

 求人情報に見せかけたフィッシング詐欺も多数出現しているという。大手求人サイトをかたった偽メールでユーザーをだまし、偽サイトに誘導(図)。個人情報を入力させて盗む。