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民主党情報通信議員連盟のマニフェスト案、「情報通信八策」を提案へ

日経ニューメディア特別取材班 2010/04/14 日経ニューメディア

 民主党の情報通信議員連盟は、今夏の参議院選挙に向けて情報通信関連のマニフェスト案を議論している。民主党の情報通信議員連盟は、「マニフェスト企画委員会」の下にできた三つの研究会のうち「成長・地域戦略研究会」のもとで、情報通信に関するマニフェストの取りまとめを進めている。議員連盟は4月14日に総会を開いて提出する最終案を議論した。

 本誌が入手した資料によると内容はほぼ以下の通り。日本は高度なネットワークが整備されているにもかかわらず、暮らしや経済面で情報通信技術の力を十分に実感できる状況にない理由として「省庁の縦割り行政」「事業者中心の施策」「あいまいな政策目標」を挙げ、「この分野で十分な政治的リーダーシップが発揮されてこなかったための問題」とした。そこで、提出するマニフェストでは、「政治主導による現状打破」と「目標の明確化」を強く打ち出す内容とした。「情報通信の真価を市民が実感できる政策を推進する」としている。

 その上で、「世界最高の情報通信インフラを利用する権利を全ての世帯で保障する」「全国が高度であたたかい教育や医療サービスを受けられる環境を整える」「優れた文化を世界に発信し顔の見える日本を実現する」など打ち出した。提案は具体的に大きく8項目からなる。各項目のキーワードを抜き出すと、「タテ割りの打破」「新市場の創出」「電子政府推進」「デジタル教育」「医療」「光の道と電波ビジネス」「デジタルコンテンツ」「国際競争力」である。

<「政府CIO」「情報通信文化省」「利活用促進一括法」「情報通信特区」>

 第1項目は、「情報通信分野におけるタテ割り打破のため、強力な推進体制を作る」である。通信・放送、知財・著作権、機器・ソフト分野と縦割り行政を打破し、行政の重複を排除することにより新たなデジタル産業を創出することを政策目的に掲げる。

 具体策として挙がっているのが、内閣官房副長官を政府CIO(最高情報責任者)とし、情報通信関連予算の一括管理を含む権限を大幅に強化することである。重複行政を排除するため、「情報通信文化省」設置などの情報通信行政組織の抜本的な見直しを検討する方針を示した。

 また、もう一つ重要なキーワードとして「情報通信技術利活用促進一括法」が挙がっている。情報通信技術の利活用を阻む制度を全般的に見直すもので、霞ヶ関の抵抗を乗り越えるという。同法を速やかに策定し、「金のかけない経済成長を実現する」としている。
 さらに、県域をまたがる情報通信特区を設けて、情報通信分野における縦割り行行政の規制や弊害を洗い出し、法整備につなげる方針を打ち出した。

<電波開放、国際標準獲得、データセンター特区>
 第2項目は、「情報通信関連投資の倍増により、100兆円超の新市場を創出する」である。

 現在米国の半分以下に留まっている情報通信関連投資を倍増させ、2020年時点で100兆円超の新市場を創出する(経済成長率を1%引き上げる)ことを政策目的に掲げた。

 そのための具体策として4点を掲げた。第1は、電波開放や減税措置を通じて新事業の創出を促進し、新たな雇用を生み出すことである。第2は、スマートグリッドやITS、デジタルサイネージなど日本が強みを持つ戦略分野について、政治主導の国家戦略として国際標準の獲得や輸出の拡大を推進し、30億人規模の海外市場(インド、中国、南米など)に展開するとしている。第3は、日本のデジタル放送方式をアジア、中東、アフリカ地域に広げることである。

 さらに、第4として、データセンター特区の創出を掲げた。データセンターの海外流出を防ぎ、国内誘致・設置を促がす目的である。規制の見直しや税制支援制度などの環境整備を図っていく。

<電子政府推進法、国民ID制度>
 第3項目は、「電子政府と業務見直しを一体的に進め、行政コストの5割削減を目指す」である。政策目的は、政府内部で情報通信技術革命を徹底し、国民本位の電子行政を実現することとした。

 そこで具体策として、「電子政府推進法を速やかに制定し、政府内および政府・地方公共団体間の情報のやりとりや行政手続きは原則オンライン化を義務つける」方針を打ち出した。また、各府省の行政システムの共通化、クラウドコンピューティングの活用などによる業務見直し(行政刷新)を徹底的に進めることで、行政関連コストの5割削減を目指す。

 さらに、「国民が自らの情報を管理できる」国民ID制度の構築により、年金や保険、税金といった行政サービスを統合し行政コストの削減につなげる。また、すべてのライフイベントをワンストップで手続き可能とするほか、プッシュ型行政サービスを提供するなど、国民にとって使い勝手の良い「マニュアル不要」電子行政サービスを実現するということを具体策に挙げた。

<デジタル教科書、情報通信教育指定校制度、EHR>
 第4項目は、「情報通信を最大限活用し、子どもたちの学力・創造力を向上させる」である。政策目的として、双方向でわかりやすい授業、教職員の負担軽減、児童生徒の情報活用能力の向上の実現を挙げる。

 具体策としては、まず第1に「小中高で、学習効果を高めるデジタル教科書を100%普及させる」「小中高校のすべての教室で無線LANを整備しインターネットを活用した教育を実現する」を挙げた。ICT支援員の充実など教員の情報通信活用能力の向上も図っていく。

 また、情報通信教育指定校制度を設けて、全国100項程度で情報通信を活用した学力向上を実現する。そして、「情報通信教育個性開花プロジェクトを立ち上げ、個性を活かす教育を全国100校程度で実現する」「大学などのデジタルコンテンツを活用した生涯学習を推進する」などの具体策を掲げた。

 第5項目は、「医療の情報化などにより国民本位の医療サービスを実現する」である。具体策として、EHR(電子健康記録)などにより国民が自らの健康・医療情報を管理して活用するための環境整備や緊急医療体制の抜本的な見直しを行う。また医療分野における情報通信の活用を妨げる課題を洗い出すため、がん治療の分野で「がん治療EHR特区」を設ける方針を打ち出した

 このほか電子カルテ、レセプト電子化の一層の推進化による医療事務の効率化や医療のコスト削減などを図る、オープンソースのレセプトソフトの全国普及を実現するとしている。

<光の道100%普及と50兆円規模の電波ビジネス>
 第6項目は、「『光の道』の100%普及を目指し、50兆円規模の電波ビジネスを生み出す」である。政策目的として、どこに住んでいても、医療や教育など同じ公共サービスを安心して受けられる環境を整備することなどを挙げる。また地上デジタル放送への円滑な移行を実現し、新たな電波資源を最大限有効活用することも政策目的としている。

 具体策として、すべての世帯でブロードバンドサービスが利用できる「光の道」の実現を目指すほか、「新たな特区制度の創設などを通じてNPOなどの『新しい公共』の情報通信技術の利活用を支援する」とした。さらに、「新たな電波資源の開放や利活用の促進などにより50兆円規模の電波ビジネスを生み出す」と思い切った金額目標を打ち出した。

<「デジタルコンテンツ」「NHKの通信放送融合施策の推進」など>
 第7項目は、「デジタルコンテンツの普及により豊かな暮らしを実現する」である。政策目的は「国際評価の高い日本の文化力を世界に展開する」と「デジタルコンテンツを最大限活用し、国民の知る権利を保障する」「権利処理の円滑化を進め、コンテンツ流通やビジネスの拡大を支援する」の3項目を設定した。

 具体策として、まずコンテンツ海外売上比を3倍に増加させるという数値目標を設定した。さらに、デジタルコンテンツを活用した町おこしやアジア諸国との相互理解を促進する。

 さらに、メディアに関連する項目として、「放送番組の権利処理を円滑化し全ての番組がネットでも視聴できる環境の実現を目指す」「活字資産の100%デジタル化を目指す」「NHKの改革を継続し、アーカイブ(番組)を全面的にネットに開放するなど、NHKの通信放送融合施策を推進する」の3点を具体策に掲げている。

 第8項目は、「情報通信を活用し、地球温暖化や災害から国民を守る」である。政策目的として、「CO2排出量25%削減のうち10%以上を情報通信技術で実現する」「情報通信を活用して地震や暴風、豪雨などの災害から地域住民のいのちや安全を守る」の2項目を設定した。その具体策として、スマートグリッドや、人やモノの移動のグリーン化、CO2排出量の「見える化」の推進を挙げた。また、地理情報システムの活用などにより、地球防災情報システムを全国に展開する方針を掲げた。

 情報通信議員連盟は4月14日に総会を開いてこうした案を議論した。15日にはほぼこの内容でマニフェスト案を提出することになる見込みである。

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