米Intelは中国・北京で開催中の開発者向け会議「Intel Developer Forum(IDF)」において現地時間2010年4月13日、2010年後半リリースを予定している次世代マイクロアーキテクチャー「Sandy Bridge」(開発コード名)ベースの新型プロセサと、2010年上半期にリリースする次期モバイルインターネットデバイス(MID)向けプラットフォーム「Moorestown」(同)について発表した。教育市場向け低価格ノートパソコン「Classmate PC」の新モデルを中国Tsinghua Tongfangおよび中国Hanvonと共同開発していることも明らかにした。

 Sandy Bridgeは、マイクロアーキテクチャーを刷新するプロセサファミリー。高誘電率(high-k)絶縁膜を採用し、32ナノメートル(nm)プロセスルールで製造する。グラフィックス機能統合のほか、ベクトル演算や浮動小数点演算を強化した新命令セット「Intel Advanced Vector Extension(AVX)」により、高速な画像・映像・音声処理や各種シミュレーション・分析処理を支援するとしている。暗号化/復号処理命令「Intel AES New Instructions(AES-NI)」も利用できる(関連記事:Intel,6~8コア・プロセサや多コア対応の新アーキテクチャを明らかにSandy Bridge)。

 MoorestownはIntelの第2世代MID向けプラットフォーム。プロセサとグラフィックス、メモリーコントローラー、ビデオエンコーダー/デコーダーの機能を単一チップに集積したシステムオンチップ(SoC)「Lincroft」(開発コード名)とI/Oハブ「Langwell」(同)で構成する。新たな電力管理機能で省電力性を高める。

 Intelによると、Moorestownの消費電力は第1世代MID向けプラットフォーム「Menlow」(同)に比べ、待機時には50分の1まで、動作時は10分の1まで抑えられるという(関連記事:Intel,次期MID向けプラットフォーム「Moorestown」をデモ)。

 Classmate PCの新モデルは、タッチスクリーン搭載タブレット端末としても使えるデザインを採用する。Intelは、電子書籍リーダー機能を強化し、処理性能と省電力性を高めた、パソコンの機能を十分に備える耐久性に優れたデバイスになるとしている。

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