カナダのResearch In Motion(RIM)と大手オーディオメーカーの米Harman Internationalは米国時間2010年4月9日、RIMがHarman傘下のカナダQNX Software Systemsを買収することで合意したと発表した。買収金額などの詳細な条件については明らかにしていないが、手続きは35~45日以内に完了する見通し。

 RIMはスマートフォンBlackBerryを開発、提供している企業。QNXは、カナダのオンタリオ州オタワに本拠を置き、組み込み向けソフトウエアを手がけている。設立は1980年で、2004年にHarmanが買収した。同社のリアルタイムOS「QNX Neutrino」は、自動車、電気通信、医療、防衛、航空などさまざまな業界で採用されているという。

 RIMは自動車など各種業界におけるQNXの普及拡大を図るほか、QNXの技術を高性能周辺機器向けの一部製品計画に利用する。RIM社長兼共同CEOのMike Lazaridis氏は、「QNX買収により、RIMのポートフォリオに新たな知的資産が加わり、両社のOSに関する知識を持ち寄ることで長期的なシナジー効果が期待できる」としている。Harmanとも協力し、スマートフォンと車載インフォテインメント(情報と娯楽)システムの連携および強化に取り組む。

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