原口一博大臣は2010年4月9日の会見で、電波の再編成についての議論を開始する意向を明らかにした。周波数割り当ての整理によって、電波の効率的な利用を実現することが狙いである。この電波再編問題については、「ICTのタスクフォース(グローバル時代におけるICT政策に関するタスクフォース)の中でしっかりとご議論をいただく」とした。

 周波数割り当ての現状について原口大臣は、「例えると、高速道路の中に自転車道が何本もあるのではないか」と述べた。この結果、日本の周波数割り当てが世界標準から外れると、「日本はまた競争の基盤を失う、損なうということになりかねない」。このため、「電波の管理についてさらに調査を徹底して、公正でダイナミックな、世界の競争の先頭を行けるような標準的な電波の体制を目指していきたい」とした。

 政務三役は、タスクフォースの議論の結果を踏まえて、「制度全体の結論として導いていく」という。さらに、「例えばタクシーの無線であるとか、そういったものについては他省庁の協力を得なければならない」として、状況に応じて省庁横断的な取り組みを進める意向である。電波再編についての結論を出す時期については、「なるべく早く出したい」とした。