電通国際情報サービス(ISID)は2010年4月8日、オープンソースのフレームワーク「Slim3」の商用サポートサービスを開始したと発表した。Slim3は、Google App Engine for Java向けのフレームワークで、ISIDに在籍する比嘉康雄氏がチーフコミッタとして開発している。

 Google App Engineの分散キーバリューストア型データベース「Bigtable」は、データ量が急激に増加してもパフォーマンスが低下しにくいが、検索時のフィルタリングやソートなどはリレーショナル・データベース管理システムに比べ制限されている。Slim3では、メモリー上でフィルタリングやソートを行うことでBigtableの制約を回避できる。

 またSlim3は、グローバルトランザクションと呼ぶ、複数のエンティティグループにまたがる一連の処理(トランザクション)の整合性を保つ機能を備える。これにより、複雑に連携する企業の業務システムなどでGoogle App Engineを利用することが容易になるという。

 サポートの内容は、「Slim3」に関する技術的な問い合わせへの回答および「Slim3」に関する不具合の調査、修正、修正版ソフトウェアの提供。価格は5インシデント(件)までの年間サポートが税別30万円。20インシデントまでの年間サポートが税別60万円。

 ISIDは、同じく比嘉康雄氏がチーフコミッタとして開発しているオープンソースのフレームワーク「Seasar2」の商用サポートも提供している。