写真●シトリックス・システムズ・ジャパン プロダクトマーケティングの竹内裕治氏
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 シトリックス・システムズ・ジャパンは2010年4月8日、アプリケーション仮想化ソフトウエアの新版「Citrix XenApp 6」を発表した。XenApp側の管理コンソールでMicrosoft Application Virtualization(App-V)のアプリケーションパッケージを配信できるなど、App-Vとの連携を強化。さらに、エンドユーザー自身が必要なアプリケーションを選択して配信させる新機能「Citrix Dazzle」を搭載する。

 XenAppは、サーバーに集約したアプリケーションを、物理デスクトップと仮想デスクトップの両方にオンデマンドで配信するアプリケーション仮想化ソフト。アプリケーション配信方式には、サーバーにホストしたアプリケーションをローカル端末へ一括配信する「Server Hosted Apps」、アプリケーションパッケージをローカル端末にキャッシュして利用する「Steamed Apps」、仮想マシンやブレードPCにホストされたアプリケーションを利用する「VM Hosted Apps」の3パターンがある。

 新版のXenApp 6は、App-Vとの連携が強化された。XenApp 6の管理コンソール「XenApp AppCenter」からは、XenAppのアプリケーションだけでなくApp-Vのアプリケーションパッケージも配信可能。また、XenApp 6が配信したアプリケーションを受信するためのクライアントアプリケーション「Citrix Receiver」で、App-Vのクライアントプラグインも管理できる。

 さらに、新版はエンドユーザー自身が必要なアプリケーションを選択して配信させる機能「Citrix Dazzle」を備える。同社 プロダクトマーケティングの竹内裕治氏(写真)は、「Dazzleは、セルフサービスのITサービスショップである。米Appleの“iTunes Store”でコンテンツを購入するのと同じ容量で、エンドユーザーが、簡単に、24時間いつでも会社のサーバーから必要なアプリケーションを取得できる環境を実現する」と説明する。Dazzleの管理画面では、エンドユーザーが自らアプリケーションの検索、選択、配信を行うことが可能。また、DazzleはApp-Vアプリケーションの配信にも対応する。

 XenApp 6は、同社のデスクトップ仮想化製品「Citrix XenDesktop 4」の機能として、4月9日から提供を開始する。かつ同社のソフトウエア更新サービス「Subscription Advantage」が有効なXenAppユーザーは、無償でアップデートできる。併せて、同社はXenApp 6を搭載したデスクトップ仮想化製品の新版「Citrix XenDesktop 4 Feature Pack 1」を発表。XenApp 6の新機能に加えて、10万台規模の仮想デスクトップセッションを同時に配信できるスケーラビリティ、WANのトラフィック圧縮、優先順位付けによりネットワークの利用効率を最適化する「HDX WAN Optimization」機能などを備える。こちらも、4月9日より提供する。