NTTデータは2010年3月31日、開発中の中堅地銀向け共同システム「STELLA CUBE」を仙台銀行が利用する方向で検討を始めることについて同行と基本合意したと発表した。仙台銀行は現在、NTTデータの共同システム「STAR-21」を利用しているが、同システムよりも参加行が多いSTELLA CUBEへの乗り換えを目指す。2010年10月に検討を終え、それから移行準備に着手する。

 STAR-21の利用行は、仙台銀行と筑波銀行(旧茨城銀行)の2行にとどまる。しかも筑波銀行はSTAR-21からの離脱を決めている。この3月に旧関東つくば銀行と旧茨城銀行が合併して誕生した筑波銀行は、合併後のシステムとして、旧関東つくば銀行が使う共同システム「じゅうだん会」を使うからだ。

 筑波銀行の離脱に伴い、仙台銀行は陣営乗り換えの検討を進めてきた。STAR-21の利用行が仙台銀行だけになってしまうと、共同化によるコスト削減効果を十分に得られなくなる可能性があるからだ。仙台銀行には、NTTデータ以外の共同化陣営に移る選択肢もあったが、結果的に現在と同じNTTデータの陣営を選ぶことになりそうだ。

 STELLA CUBEの参加行は、東京都民銀行、神奈川銀行、東北銀行、長野銀行、富山銀行、但馬銀行に仙台銀行が加わり合計7行になった。STELLA CUBEのシステム構成は、勘定系パッケージがNTTデータ製「BeSTA」、動作プラットフォームが日立製作所製メインフレーム。STELLA CUBEは2011年5月の稼働を予定している。