米Appleは米国時間2010年3月29日、同社のパソコン向けOS「Mac OS X v10.6 Snow Leopard」の最新アップデート「Mac OS X v10.6.3」をリリースした。多数の脆弱性を修正したほか、全般的なOSの安定性や互換性の強化を図った。同社のサポート・サイトを通じてダウンロード可能。すべてのSnow Leopardユーザーに対してアップデートの実施を勧めている。

 Mac OS X v10.6.3では、エラー分析のために自動的にパソコンから診断情報や使用情報を収集し、Appleに報告する「Data Collection」機能を追加した。情報収集はユーザーの同意に基づいて行われ、匿名でAppleに送られる。アプリケーションが予期せず終了した場合や、再起動を必要とするシステム・エラーが発生した場合などに、この機能を利用できる。

 また、悪意のあるオーディオあるいはムービー・コンテンツを再生すると、アプリケーションが予期せず終了したり、任意のコードを実行されたりする可能性があったCoreAudio、CoreMedia、QuickTimeに存在する脆弱性を解消した。ディスク・イメージ、AFPサーバー、アプリケーション・ファイアウオールなどに関する問題も修正した。

 そのほか、オンライン・ディスク・スペース「iDisk」など各種機能の信頼性を強化した。ファイル・サービスに関しては、ファイルのコピー、名称変更、削除の際に起こる問題、米Microsoftの「Office 2008」からSMBサーバーにファイルを保存できない問題を解消した。

 同社はまた、サーバー向けOS「Mac OS X Server v10.6 Snow Leopard」の最新アップデート「Mac OS X Server v10.6.3」もリリースした。同社のサポート・サイトから入手可能。Mac OS X v10.6.3のすべての内容に加え、カレンダやメール機能およびディレクトリ・サービスなどの強化や修正を含む。

 いずれのアップデートも、自動ソフトウエア・アップデート機能「Apple Software Update」を使って実行できる。

[発表資料(1)]
[発表資料(2)]