ソフトバンクは2010年3月28日,Twitterで募集した1000組2000人を同社の社員食堂に招待し(写真1),別会場で同社の取り組みを紹介するイベント「オープンDAY」を開催した。あるTwitterユーザーから孫社長のアカウントに寄せられた社内見学会の要望を実現したもの。Twitterの意見を反映した事業計画の発表,Twitter仲間との坂本龍馬談義,歌手の広瀬香美氏の弾き語りなど内容は盛りだくさん。公私共にTwitterを活用する孫社長のTwitterに対する熱狂ぶりをそのまま具体化したようなイベントとなった。
社内見学会の提案が寄せられ,孫社長がTwitter上で社内見学会の開催を宣言したのが2月上旬。その後,社内の準備を急ピッチで進め,2月下旬にはTwitter経由で参加希望者の募集を開始。1万1710人からの応募があったという。
Twitterで寄せられたいくつかの要望を同社のサービスに取り込んでいる孫社長は「会議室で何をしようかといっても,つい詰まってしまう。Twitterで毎日多くの人と触れ合うと,新しいアイデアが生まれてくる」とメリットを強調。同イベントでは,Twitter経由の要望を反映した新たな取り組みとして,携帯電話の電波環境の改善策(関連記事)や,Android端末の発売(関連記事),動画サービスUstreamのライブ動画が配信できるスタジオの開設を発表した。
最近では「僕の『やります』宣言が頻発している」(孫社長)ことから,Twitter上で孫社長が「やりましょう」「できました」「検討します」とコメントした案件の進捗状況を確認できるページも新設した。
イベント後半になると,孫社長は自らが敬愛する坂本龍馬を彷彿とさせる着物姿で登場。Twitter上でイベントに招待した龍馬ファンのTwitter仲間と,龍馬談義を繰り広げた。NHKの大河ドラマ「龍馬伝」に関する興奮気味のつぶやきが多いと指摘をされた孫社長は「最初は地を出すべきか悩んだが,この際大人気ないと言われてもかまわん。なんぼのもんじゃいとやっている」と語り,時にはつぶやきの中で積極的に人間味を出すというTwitter活用の秘訣を披露した。
会場には,Twitter上の奇想天外なつぶやきで人気を集めている政治活動家の浜田幸一(ハマコー)氏も駆けつけた。浜田氏がiPhoneに高い興味を示すつぶやきを残していることから,ステージ上にiPhoneの利用契約ができるカウンターを用意。その場でiPhoneの端末が進呈された(写真2)。イベントの最後は,Twitterで多くのフォロワーを集めている歌手の広瀬香美氏によるミニライブとなった。ステージ上に孫社長を招き入れ,Twitterで話題になったiPhone賛歌「愛ぽんちゃんの歌」を熱唱するなど,会場を盛り上げた(写真3)。
記事公開当初、応募者数を「11万7000人」としていましたが正しくは「1万1710人」でした。このため、タイトルを変更し、本文中の数字を正しく「1万1710人」としました。お詫びして訂正します。[2010/03/29 10:05]