写真1●ソフトバンクのAndroid端末「HTC Desire X06HT」
写真1●ソフトバンクのAndroid端末「HTC Desire X06HT」
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写真2●端末を発表する孫社長
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 ソフトバンクモバイルは2010年3月28日,同社初となるAndroid端末の「HTC Desire X06HT」(写真1)を4月下旬以降に発売すると発表した。店頭で端末を購入する際の実質負担金額は2万円前後。料金プランは同社のiPhone以外のスマートフォン(Xシリーズ)と同じになる予定。

 ディスプレイは3.7型有機EL。CPUは動作周波数1GHzのSnapdragonを搭載。本体の厚さは11.9mm。画面下部には光学式のポインティング・デバイス「光学ジョイスティック」がある。カメラは500万画素。Android OSのバージョンは2.1で,マルチタッチ(指2本によるWebページや画像の拡大・縮小),Flash Lite 4.0によるFlashコンテンツの表示,動く壁紙「ライブ壁紙」やGoogle Earthの音声検索機能などの新機能が使える。

 HTC Desireには,台湾HTCが2010年2月にスペインで開催されたモバイル展示会「Mobile World Congress 2010」で発表したAndroid端末。HTCが製造し,米GoogleがGoogleブランドで販売しているNexus Oneと同等のハードウエア・スペックを持つ兄弟機と言える。ただし,Nexus Oneがトラックボールを備えるのに対し,Desireが光学ジョイスティックを装備するほかボタンの位置が異なる。

 また,DesireはHTC独自のユーザー・インタフェース「HTC Sense」が追加されている。HTC Senseは,複数のホーム画面を持ち,指でスライドさせて切り替えることができる。ホーム画面を2本指で縮小すると,ホーム画面の縮小画像を一覧表示する。着信時に端末を裏返しにして机に置くと呼び出し音が止まる,アドレス帳から人を選ぶとSNSやTwitterなど通信手段の選択肢を表示するといった機能がある。

 将来的にはAndroid端末で携帯電話の「S!メール」を利用できるようにする。NTTドコモは2010年4月1日から独自のAndroidアプリケーション販売サービス「ドコモ・マーケット」を開始するが,現状ではソフトバンクモバイルが独自のアプリ販売サービスを開始する予定はない。

 同社としては米アップルのiPhoneと米グーグルが主導するAndroidの双方を扱うことになる。同日に開催した同社イベントの中でHTC Desireを発表した孫社長は「iPhoneは優れているが,それとは別にGoogleを好むユーザーもいる。どちらも優れた端末であり,それぞれを提供したい」と,ユーザーの選択肢を拡大する狙いを示した(写真2)。