米Intersilは米国時間2010年3月22日、ファブレス半導体企業の米Techwellを買収することで両社が最終合意に達したと発表した。Intersilは株式公開買付（TOB）を実施し、Techwellの発行済み株式を1株あたり18.50ドルで買い取る。取引総額は約3億7000万ドルに上る見通し。
Techwellは米国のほか、中国、日本、韓国、台湾に拠点を持ち、200人以上の従業員をかかえる。セキュリティ監視市場や車載市場向けの映像信号処理技術を手がけている。同社の製品は、主に工業用デジタル・ビデオ・レコーダ、ネットワーク対応録画機、マルチプレクサ、後部座席用LCDなどに使われている。
IntersilはTechwellの買収により、売上高の約31％を占める工業向け事業を強化したい考え。また、車載情報システム市場での地位拡大を図る。Intersilはこの買収にあたり、米Morgan Stanleyから3億9000万ドルの融資を受けたという。
買収の成立には、TOBを通じた株式の取得が全発行済み株式の50％に達する必要がある。手続きの完了は、当局の承認などを得たのち、2010年第2四半期に完了する予定。
米メディアの報道（BusinessWeek）によると、1株18.50ドルという金額は、Techwell株式の3月19日の終値より49％高い。買収発表を受けて、Techwellの株価は前日比48％増の18.38ドルを付け、一方Intersilの株価は0.9％安の15.19ドルに下がった。
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