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MIT、LSIなどに応用可能な微細構造の形成処理を効率化

2010/03/18
ITpro

 米マサチューセッツ工科大学(MIT)は米国時間2010年3月16日、LSIなどに応用可能な微細構造を分子の自己組織化で作る新しい手法を開発したと発表した。自己組織化の前段階で行う処理が従来の手法より容易なため、効率的に意図した構造を形成できるとしている。

 MITの研究グループは、まずシリコンの表面に極めて弱い電子ビームを照射して微細な柱状の構造を用意した。そこに2種類のポリマー(重合体)を組み合わせたコポリマー(共重合体)を与えると、コポリマーが柱の配置に従って絡みつく。その後プラズマを使って一方のポリマーを取り除くと、シリコンを含有していたもう一方のポリマーの構造がガラス化して残る。

 MITによると、従来の自己組織化手法はシリコン表面に溝を刻むなど、複雑な前処理でテンプレートを準備する必要があった。今回の新手法はテンプレートを使わないため、微細構造形成の効率化が図れるという。ポリマー2種類の配合比やそれぞれの長さ、シリコン上に作る柱の形や配置を変えると、形成される構造パターンも大きく変わる。今後研究グループは、実際に作動するLSIの試作やより小さな構造の作成に取り組む。

 この手法の詳細は、英国の科学雑誌「Nature Nanotechnology」に掲載した論文「Complex self-assembled patterns using sparse commensurate templates with locally varying motifs(局所的な多様性のある繰り返しパターンを持つ低密度かつ均一なテンプレートによる複雑な自己組織化構造)」で説明されている。

 自己組織化とは、ある種のポリマー分子が自然に集まって規則的な構造を作り出す現象。自然界では、貝殻や雪の結晶、歯のエナメルなどが自己組織化で形成される。リソグラフィといった現在の半導体製造手法よりも微細で高密度かつ欠陥の少ない素子の製造が可能と考えられている(関連記事:IBMなど、DNA自己組織化による微細構造の製造技術を開発IBM、自己組織化によるLSI配線の絶縁技術を開発,信号速度と消費電力が改善)。

[発表資料へ]

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