写真1●位置情報と地図を元に最新経路を示すfoursquareのデモ
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写真2●Ballmer氏の顔にGuthrie氏のシンボルマークでもある赤い服を着せたアバターを振り回すと会場が盛り上がった
写真2●Ballmer氏の顔にGuthrie氏のシンボルマークでもある赤い服を着せたアバターを振り回すと会場が盛り上がった
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写真3●Windows Phone Marketplaceで収入が得られるとアピール
写真3●Windows Phone Marketplaceで収入が得られるとアピール
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写真4●Windows Phone Marketplaceでは評価を確認したりや試用版を組み込むことができる
写真4●Windows Phone Marketplaceでは評価を確認したりや試用版を組み込むことができる
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 米ラスベガスで開催中のMIX10でようやく詳細が明らかになった米Microsoftの「Windows Phone 7」。このWindows Phone 7では、SilverlightやXNAをサポートすることで、既存のWebアプリケーションやXbox 360との互換性を高めるという方針が示されたが(関連記事)、キーノートで明らかになったのはそれだけではない。携帯電話端末が備える特有の機能を活用することによって、新たな使い方についても提案があった。

 端末特有の機能として挙げたのは、GPSによる位置情報と連携する「ロケーション&マップ」機能、カメラやマイクロフォンのサポート、アプリケーションが動いていない状態でも情報を送り込む「Notification」という通知サービス、加速度計による動きの検出--などである。キーノートでは、これらの活用例が具体的に示された。

 ロケーション&マップの活用例では、ロケーション情報を使った話題のソーシャル・ネットワーク・サービスである米foursquareのLaura Foy氏が登場。Windows Phone 7端末で自分のコメントとともに位置情報を書き込むと、周辺にいる友人を地図上に表示したり、目的地への最短経路を示すといったことができると、そのメリットを語った(写真1)。

 マイクロフォンのサポートでは、米ShazamのJeff Sanduist氏が登場。Windows Phone 7端末が流れている音楽を録音し、そのデータをサーバーに送ると該当する曲を検索して端末に表示するというデモを見せた。そこから、演奏者の情報などを見るなど、いろいろな活用ができることを示した。

 Notificationでは、米Major League Soccer(MLS)のCharlie Kindel氏が、自分の応援しているチームを登録しておくと、情報のアップデートがあった際に通知を送るという使い方を示した。受け取った人は、そこからチームの情報や試合の模様を動画で見るといったことが可能になると期待する。

 会場が最も沸いたのは米Microsoftの開発プラットフォーム担当副社長のScott Guthrie氏が、加速度計を活用する例として「Marionette(マリオネット)」というアプリケーションを紹介したときだ。このアプリケーションは、画面上のアバターを自由に着せ替えて、携帯電話を動かすとそのアバターを振り回せるというものである。Guthrie氏が同社CEOのSteve Ballmer氏の顔写真をアバターに貼り付けてから、Guthrie氏のトレードマークである赤い服を着せて、さらにそのBallmer氏の特徴的なフレーズとして取り上げられる「Developers Developers Developers」と話すように設定した(写真2)。その上で、端末を振ってBallmer氏のアバターが「Developers Developers Developers」と言いながら、画面の左右にぶつかる様を見せると、会場には笑いと拍手が起こった。

Marketplaceへの積極的な参加を呼びかけ

 このようにWindows Phone 7では魅力的なアプリケーションが可能とした上で、キーノート会場に集まった参加者に開発を呼びかけた。Guthrie氏は、開発したWindows Phone 7向けアプリケーションを専用の販売サイト「Windows Phone Marketplace」経由で提供することで、簡単に収入につながるとその魅力をアピールした(写真3)。

 Windows Phone Marketplaceは、やはりMIX10でサービスの開始を発表したもの(関連記事)。アプリケーションだけでなくコンテンツの販売にも使える。具体的なサービス開始時期は明らかにされなかったものの、キーノートではユーザー・インタフェースを披露。ほかの人の評価が星印などを使い一目でわかるようになっているほか、購入する「buy」以外に試用する「try」というボタンも用意される(写真4)。