写真1●インフォテリアのiPhone向けカレンダー・アプリ「TwitCal」
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写真2●TwitCalのスケジュール共有機能の概要
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写真3●クリッピング・サービス「Evernote」の画像などから抽出した予定情報をTwitCalに読み込む連携機能を開発中
写真3●クリッピング・サービス「Evernote」の画像などから抽出した予定情報をTwitCalに読み込む連携機能を開発中
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写真4●インフォテリアの平野洋一郎社長
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 インフォテリアは2010年3月8日、予定を簡単に共有できるスケジュール管理アプリケーション「TwitCal」(ツイットカル)のiPhone向け提供を始めた(写真1)。1週間単位の予定表示などiPhone標準の「カレンダー」より多機能化しているのに加え、TwitCalユーザー同士が簡単に予定を購読(フォロー)できるソーシャル・カレンダー機能を付加したのが特徴。App Storeにおいて日・英・中・仏・西・韓の6カ国語で販売する。価格は日本円で350円、米ドルで2.99ドルなど。

 TwitCalユーザーは、Twitterを通じて別のユーザーの予定を取り込んだり、フォロー(購読)したりできる(写真2)。購読中のカレンダーが更新されると、TwitCalサーバーを通じて購読したユーザーの情報も更新される仕組み。フォロー関係の作り方に応じて、予定の一斉配信や小グループにおけるスケジュール共有など、幅広い使い方が可能だ。iPhone以外のユーザーには、メールを通じて標準的な予定情報フォーマットiCalendar形式の.icsファイルを送信する。

 他のカレンダー・アプリケーション/サービスとの連携は、Google カレンダーとiCalとの同期に対応。現状ではMac OS X向けのウィジェットをクライアント・ツールとして提供している。今後は2010年6月までにWindows向けのクライアント・ツールの提供を予定する。

 クライアント・ツールの拡充と同様に、2010年4~6月をめどに他製品/サービスとの連携機能を強化する。第1弾となるのは、画像やテキストなどのクリッピング・サービス「Evernote」との連携(写真3)。Evernoteに保存した画像をOCR処理し、抜き出したテキストを自然言語処理で予定として取り込む機能を追加する。またTwitCalとの連携アプリケーション/サービスを開発できるAPIを6月までに公開する予定。カレンダー・アプリとしての地位を築いたうえで、企業向けサービス/製品の開発につなげる計画だ。

開発体制の多言語化で世界との提携に布石

 発表会では、平野洋一郎社長がTwitCalの多言語提供の意義を説明(写真4)。「TwitCalの6カ国語提供は、ネットワーク(Network)、エンタープライズ(Enterprise)、海外展開(Overseas)を3本柱とする“NEO”戦略の一環」とし、App Storeに代表される世界市場に積極的に参入する意向を明らかにした。

 今後インフォテリアが開発する製品は「日・英・中の最低3カ国語で提供する。単なる翻訳ではなく、開発メンバーに欧米・中国の人員を参加させ、使いやすいものに仕上げる」(平野社長)。海外需要が見込める製品にブラッシュアップしたうえで「世界のインターネット企業とのパートナーシップを結んでいく」(同氏)。AndroidやWindows Phoneなどの他プラットフォームについては「端末などの充実度合いを見計らいながら、なるべく早期に着手する」(同氏)という。

[発表資料]