写真1●「アカマイ・クラウド・セキュリティ・スイート」が提供する機能
写真1●「アカマイ・クラウド・セキュリティ・スイート」が提供する機能
[画像のクリックで拡大表示]

 アカマイは2010年3月4日、同社のセキュリティサービスを統合した「アカマイ・クラウド・セキュリティ・スイート」の提供を開始すると発表した(写真1)。同社のWebアプリケーション向けレスポンス高速化サービス「Web Application Accelerator」(WAA)などのオプションとして既に提供されているセキュリティ機能で構成するが、「当社の既存のセキュリティ向けサービスを、改めてスイートとしてまとめて提供する」(アカマイ担当者)点が新しい。

 アカマイは日本を含む全世界のインターネット接続事業者(ISP)のNOCなどに、専用サーバー(以下、アカマイサーバー)を約6万1000台設置している。同社では、このようにインターネットのエッジに近い部分に配置したアカマイサーバー群を「EdgePlatform」と呼ぶ。WebページのキャッシュやWebアプリケーションの処理などを一部EdgePlatform側に担わせることで、データセンター側への負荷の一極集中を防ぐ。

 今回、発表されたセキュリティサービスも、このEdgePlatform上で展開される。「アカマイのEdgePlatformが大きな一つのファイアウォールになったようなものと考えればよい」(アカマイ担当者)。そのため、攻撃の規模に応じてスケールする点がメリットだという。

 アカマイ・クラウド・セキュリティ・スイートには、2009年12月に提供を始めたWebアプリケーションファイアウォール(関連記事)や、オリジナルのコンテンツを置いたサーバーへのアクセスをアカマイサーバーのみに制限する「SiteSield」、IPアドレスベースでのブラックリスト/ホワイトリストなど様々な機能が含まれる。価格は個別見積もりとなる。


[発表資料へ]