フリービットは、同社子会社のメディアエクスチェンジ(MEX)と共同で2010年3月3日、IPv6に標準対応した仮想化技術を採用した「仮想データセンター」サービス「MeX VDC」(VDC:Virtual Data Center)を発表した。

 仮想化技術を用いたインターネットサービスとしては、既に仮想専用サーバ(VPS:Virtual Private Server)技術を利用したサーバー単位の仮想化サービスは提供されているが、MeX VDCではユーザーあたかも自分自身の専用データセンターをデスクトップから操作しているかのように利用できることが特徴という。

 MeX VDCは「一般法人向け」と、「クラウドサービスを提供したい事業者向け」の二つのサービスから構成する。

 ハウジングサービスなどを使ってデータセンター設備を自社で調達せずとも、仮想サーバサービス事業の提供が月額9万9800円から可能になる「IDC's IDC」事業への参入となる。フリービットは既に、インターネットプロバイダー設備を一切持たずにプロバイダー事業への参入を可能にする「ISP's ISP」事業を行っている。今回のサービスはこれに続くものである。

 「高いコストパフォーマンス」を売りとしており、例えばインターネットサービス事業者向け仮想化システムパッケージ「VPS-BOX」は、エンドユーザー価格でコンテナ型1VPSあたり月500円程度の価格で仮想専用サーバーのサービス提供が可能になるという。

 今後、フリービットグループでは、MeX VDC各サービスのプラットフォームとして独自の仮想化技術「SiLK VM」を採用する。SiLK VMの主な機能として、IPv6への標準対応、物理サーバー収容率の向上、ゲストOS(仮想サーバ上で動作するOS)のバリエーションの確保などを挙げる。

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