ドイツのSAPは米国時間2010年3月1日、米3Mが同社の統合ビジネス・アプリケーションを全面導入すると発表した。3Mは世界中のレガシー・アプリケーションを「SAP Business Suite 7」で入れ替える。

 SAPによると、3Mは現在、店舗、サプライチェーン、営業、レポーティング向けに個別のアプリケーションを使っている。今後はIT構造の統合を図り、ビジネス・プロセスを集約して、グローバル事業全体にわたる明確な洞察を高めることを目指す。

 導入は段階的に行う予定で、すでに欧州とアジア太平洋地域で第1段階に着手している。欧州では、需要予測と供給プランニング・システムに「SAP Advanced Planning & Optimization」を利用する。アジア太平洋地域では、数年かけて「SAP ERP」に移行する。期待した効果が実証されれば、他の地域にも拡大する。

 米メディアの報道(InfoWorld)によると、3Mが従来使用していたアプリケーションには米Oracle製品が含まれている。SAPは今回3Mとの提携で、ライセンス収入だけで最大3500万ドルを手に入れるとみられている。

[発表資料へ]