米Microsoftは米国時間2010年3月1日、医療業界向けの新たなソフトウエア「HealthVault Community Connect」を発表した。病院などの医療機関は、診療した患者に対してカルテの電子コピーへのオンライン・アクセスを許可することができる。

 患者は、同ソフトを導入している病院のWebサイトにインターネットでアクセスし、退院指導、臨床医のメモ、投薬、検査やレントゲンの結果など、自身の医療データを閲覧できる。Microsoftの健康/医療関連情報管理サービス「HealthVault」に通院履歴などの情報を保存し、家族や介護士などと共有することができる。

 病院は患者の主治医やプライマリ・ケア医などにアクセスを許可することも可能で、これにより、医師が患者に関する十分な情報を入手し、効果的な治療を施せるようになる。アクセスを認める医師のリストは病院が管理する。

 また患者は、その後診察を予約する際に、HealthVaultに保存している治療履歴や現在使っている薬、保険などの情報から、事前に登録用紙を作成することができる。病院に着いてから用紙に記入する手間が省けるため、大幅な時間節約になる。

 HealthVault Community Connectは2010年第3四半期にリリースする予定。あらゆる規模の医療機関向けに設計しており、同社のポータル・サーバー「SharePoint Server」に対応する。

[発表資料へ]