調査会社の米Pew Research Centerは米国時間2010年3月1日、米国の成人を対象に普段の生活とニュースのかかわりについて調査した結果を発表した。それによると、ニュースの情報源として最も利用されているのは、地方テレビ局の78%、全国ネットテレビ局の73%に続き、インターネットが61%と3位になった。このあとに、ラジオ(54%)、地方紙(50%)、全国紙(17%)が続いた。米国人の92%が普段複数のメディアからニュースを得ており、59%がインターネットとそれ以外のメディアを同時に利用している。

 普段インターネットでニュースを見ている人のうち、57%が2~5カ所のWebサイトを日常的に訪問している。しかし気に入っている特定のサイトがあると答えたのは35%にとどまった。特定のサイトがあると答えた人の中では、米CNNや英BBCといった放送局、新聞社のWebサイトの人気が高かった。

 インターネットのニュース・ソースとして最も一般的に利用されているは、米Google、米AOL、米Topixなどのニュース収集サイトで、56%が普段利用していると答えた。
 
 普段インターネットでニュースを見ている人のうち、電子メールの転送や、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の投稿からニュースを得ている人は75%だった。また52%がニュース記事のリンクをほかの人と共有している。SNS利用者のうち51%がニュースを、普段フォロー(追跡)している人から得ていた。SNS利用者の23%が、SNS内の報道機関サイトや個人ジャーナリストのサイトを見ている。

 普段インターネットでニュースを見ている人のうち、記事にコメントを付けたことがあるという人は25%、SNSにリンクを投稿したことがあるという人は17%、タグを付けたことがあるという人は11%だった。また記事を書いたり、記事の作成に協力したりしたことがあるという人は9%。記事についてミニブログ「Twitter」で“つぶやいた”ことがある人は3%だった。

 このほか携帯電話ユーザーの33%が普段携帯電話でニュースを見ていると答えている。同社は、マルチプラットフォーム化によって、ニュース・メディアは、「ポータブル」「パーソナライズ」「参加型」の傾向が表れていると分析している。

 調査は、米国の18歳以上の成人2259人を対象に電話アンケートを実施した。

[発表資料]
[調査レポート(サマリー)]