写真●米Microsoft チーフ・プライバシ・ストラテジスト アドバンスト・ストラテジー&ポリシーのピーター・カレン氏
写真●米Microsoft チーフ・プライバシ・ストラテジスト アドバンスト・ストラテジー&ポリシーのピーター・カレン氏
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 マイクロソフトは2010年3月1日、米Microsoftの最高プライバシ責任者であるピーター・カレン氏(写真)の来日に伴う記者説明会を開催。クラウド・コンピューティング環境における同社のプライバシ・ポリシーについて解説した。

 まずカレン氏は、「近年、検索サービスやオンライン広告の中心が,ますますプライバシ情報収集型になりつつある」と指摘。「当社は、広告サービスに個人特定情報を使わない。広告サービスに使用する情報は、ユーザーに入力してもらった必要最低限の個人情報を、個人を特定できないように加工したもの。この操作は一方向ハッシュなので、元の情報をたどることはできない」と説明した。

 また、クラウド・コンピューティングにおけるプライバシ保護の問題について、カレン氏は、「情報は国境を越えてグローバルに管理されるが、個人情報保護については各国の法律が適用される。自国の法律を厳守していても、現地の法規制に違反する可能性がある」と述べた。この問題に対処するために、同社では、「現地の法律が緩い場合でも、全社で統一したプライバシ・ポリシーを運用している」。さらに、同社のプライバシ・ポリシーは、APEC(アジア太平洋経済協力会議)が定めるプライバシ・フレームワークに沿っている。「2つのプライバシ・ポリシーは、文言こそ多少異なるが、根本的な相違点は全くない」とカレン氏は強調した。