写真1●国内のインターネットトラフィック総量の推計の変化
写真1●国内のインターネットトラフィック総量の推計の変化
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写真2●国内の1契約当たりのトラフィック量の変化
写真2●国内の1契約当たりのトラフィック量の変化
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写真3●プロバイダー間でやりとりされるトラフィックの変化
写真3●プロバイダー間でやりとりされるトラフィックの変化
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 総務省は2010年2月26日、2009年11月時点のインターネットトラフィックの推計値を発表した。同省では、国内のプロバイダー(ISP)6社と主要IX(インターネットエクスチェンジ)、研究者などの協力を得て、毎年5月と11月に1カ月間トラフィックを測定。そのデータから、国内のブロードバンドサービス契約者のトラフィック総量を推計して公表している。

 今回発表した2009年11月時点のダウンロードトラフィックは、推計で約1.36T(テラ)ビット/秒(1362.9Gビット/秒、写真1)。これは2009年5月時点の約1.23Tビット/秒(1234.0Gビット/秒)に比べて約10.4%多い数字だ。ちなみに過去2年ほどのダウンロードトラフィックを見ると、2007年11月は812.9Gビット/秒(その前の半年に比べて約12.6%増)、2008年5月は879.6Gビット/秒(同 約8.2%増)、2008年11月時点は988.4Gビット/秒(同 約12.4%増)、2009年5月時点の約1.23Tビット/秒(同 約24.8%増)となっている。総じてトラフィック量が増えていることは違いないが、2008年後半から2009年前半にかけての急激な伸びに比べると、2009年後半のトラフィック増加はやや鈍化したと言える。

 一方、アップロードトラフィックの推計は2009年11月時点で943.4Gビット/秒だった(写真1)。また、トラフィック総量の推計値とブロードバンドサービス契約数(2009年9月末時点の数字)から、ブロードバンド1契約当たりのダウンロードトラフィックを算出したところ、推計は約43.2kビット/秒となった(写真2)。これらもダウンロードトラフィックと同じく、2008年後半から2009年前半に比べると伸び率は鈍化している。

 プロバイダー同士で交換されるトラフィックに関しては、国外のプロバイダーから、調査に協力している国内プロバイダー(国内協力プロバイダー)に流れ込むトラフィックの増加が続いている。2007年5月時点では国内協力プロバイダー以外の国内プロバイダーと、国内の主要IXで交換されるトラフィックが最も多かった。ところが、2007年11月からは国外プロバイダーから国内協力プロバイダーに流入するトラフィックが最多となっている(写真3)。今回の数字は248.2Gビット秒で、2009年5月時点でのトラフィック213.1Gビット/秒に比べて約16.5%増となった。

[発表資料]