富士通ラーニングメディアは2010年2月26日、セールスフォース・ドットコムのPaaS(プラットフォーム・アズ・ア・サービス)「Force.com」を使ったシステムを、利用企業自らが開発できるようにする技術研修とコンサルティングサービスを発表した。研修後に受講者が自らシステムを開発し、それに対するコンサルティングも提供する。コンサルティングを含めた研修サービスを行うのは、同社でもこれが初めて。研修期間は2カ月で、料金は2人分で63万円。

 研修は3日間の講習会と、2カ月のシステム開発期間の2フェーズで構成される。受講者はまず、Force.comに関する基本的な仕組みと開発手法を講習会で学び、その後に自社用の業務に合わせたシステムの開発を開始する。開発期間中は、Force.comでの開発経験があるセールスフォース認定コンサルタントが2回、コンサルティングを行う。講習会は富士通ラーニングメディアが、コンサルティングは富士通東北システムズが担当する。

 富士通ラーニングメディアで同サービスを企画した青山昌裕氏(執行役員ナレッジ・コー・クリエイティング推進本部本部長)は「Force.comでの開発は、Javaやリレーショナルデータベースを使う通常の開発とは異なり、様々な技術上の制約を受け入れる必要がある。帳票アプリケーションは非常に簡単に開発できるが、向いていないシステム領域もある。Force.com上での開発ができるようになるには教育だけでは難しいと考え、Force.com上でのシステム開発の実績がある富士通東北システムズと連携して、コンサルティングも行うことにした」と説明する。

 富士通ラーニングメディアは2009年上期に、研修受講者が利用する「新受講管理サービス」をForce.com上で自社開発した(関連記事、富士通ラーニングメディア、1000人が同時利用する受講管理システムをForce.comで構築)。青山氏は同システムの開発責任者で、自らの経験をもとに、今回のサービスを企画したという。なお同社は2009年下期から、セールスフォース認定の研修サービスを開始している。