写真●会見するヤマト運輸の木川眞社長
写真●会見するヤマト運輸の木川眞社長
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 ヤマト運輸は2010年2月25日、セールスドライバー(SD)の配送業務を支援する新車載端末「See‐T Navi」を2010年3月から順次導入すると発表した。2011年3月末までに、全集配車両3万2000台への導入を終える予定だ。投資額はおよそ65億円。ヤマト運輸の木川眞社長は「SDの業務効率改善だけでなく、利用者の利便性向上にもつながる」と新車載端末導入による効果を強調した。

 目玉となるのは、走行禁止エリアなどの情報を音声でSDに自動警告する機能。SDが車載端末に走行禁止エリアや駐車禁止エリア、バック禁止エリアといった情報を登録することで、該当エリアに差し掛かった際に音声アナウンスが流れる。「SDが走行禁止エリアなどを紙の地図で確認する必要がなくなるため、利便性が高まる」(木川社長)。新たに開発した専用ソフトウエアを使えば、前日までの運転実績データを車両や個人、事業所といった項目別に閲覧・分析することも可能だ。

 顧客サービスの向上も見逃せない。2011年4月から順次、利用者に到着時間を事前に電子メールなどで通知するサービスを開始する予定だ。同社の基幹系システム「次世代NEKOシステム」と車載端末が連携することで実現する。利用者からの集荷依頼データを伝送し、車載端末につないだプリンターから「送り状」を発行するといった用途も想定する。