米Amazon.com傘下の米Amazon Web Servicesは米国時間2010年2月23日、仮想サーバー・ホスティング・サービス「Amazon Elastic Compute Cloud（EC2）」において、従来より安い料金で多くのメモリーを利用できる新メニュー「High-Memory Extra Large Instance」の提供を開始した。また、Linux／UNIX仮想サーバー専用だったサービス・メニュー「Reserved Instances」をWindows仮想サーバーにも適用すると発表した。
High-Memory Extra Large Instanceは、インスタンスに割り当てるプロセサ数を抑える代わりにメモリー・リソースを増やしたメニュー。使用可能なメモリー容量は17.1Gバイトで、プロセサ数が6.5個、ストレージ容量が420Gバイト。Linux／UNIXおよびWindowsの64ビット仮想サーバー環境で利用できる。米国東部にあるデータセンターを使う場合の料金は、Linux／UNIX環境が1時間当たり0.50ドル、Windows環境が同0.62ドル。既存メニュー「Standard Extra Large Instance」（メモリー容量15Gバイト、プロセサ数8個）の料金は、Linux／UNIX環境が1時間当たり0.68ドル、Windows環境が同0.96ドル。
さらに多くのメモリーを必要とするユーザー向けメニューとして、メモリー容量34.2Gバイトの「High-Memory Double Extra Large Instance」（Linux／UNIX用が時間単価1.20ドル、Windows用が同1.44ドル）と、68.4Gバイトの「High-Memory Quadruple Extra Large Instance」（Linux／UNIX用が同2.40ドル、Windows用が同2.88ドル）も用意している。
Reserved Instancesは、Amazon EC2のITリソースを事前予約することで料金が割安になるメニュー。これまでLinux／UNIX仮想サーバーでしか利用できなかったが、Windows仮想サーバーにも適用可能とする。前払いで1年または3年の利用を予約すると、これまでの「On-Demand Instances」より安い時間単価で仮想サーバーを使える。実際に使用した容量が予約分を超えた場合は、On-Demand Instances料金で追加することも可能（関連記事：「Amazon EC2」，使用リソース事前予約で割安の新料金メニュー）。
料金は使用条件によって異なり、例えば年間稼働率100％で仮想Windowsサーバーを使った場合の時間単価はOn-Demand Instancesが0.96ドル、Reserved Instancesが1年契約だと0.69ドル、3年契約だと0.59ドル。
[発表資料（High-Memory Extra Large Instance）]
[発表資料（Windows用Reserved Instances）]
