写真●電話が着信しスクリーンに一斉に相手先の名前が出ているところ
写真●電話が着信しスクリーンに一斉に相手先の名前が出ているところ
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 NTTは2010年2月23,24日に武蔵野開発研究センタで開催中の「NTT R&D フォーラム 2010」において,NGN(次世代ネットワーク)のメッセージ・プッシュ機能を使ってデジタル・フォトフレームなどの端末にメッセージを配信する技術を展示している。

 展示では広告事業者や情報配信事業者が,センター側から家庭内につながるデジタル・フォトフレームやパソコンにリアルタイムの情報を送り込むデモをしていた。例えば,緊急ニュースや「駅に着いた」など家族の状態,省エネサービス事業者から「寝る前に便座の電源を切ってください」といったアドバイスなどを受信させていた。

 このほか,1台の端末だけでなく複数の端末を組み合わせたデモもあった。具体的には従来型の電話機と,デジタル・フォトフレームの組み合わせ。一般の電話ではNGNで使うSIPのメッセージを受信し表示する機能はないが,Androidのようなソフトウエアが追加可能な端末にはSIPクライアントをインストールできる。デモでは既存の電話を鳴らすと複数の端末に発信者の名前を出すというシナリオを実演していた。居間,子供部屋,ベッドルームなどで一斉に表示させ,最適な家族が電話を取るといった使い方が可能だ。

 「このように電話を買い換えることなく,電話に新しい付加価値を与えられる。このPUSH技術とフォトフレームなどで動作するウィジェットと連携させることで,アイデア次第で面白いアプリケーションが作れるはず」(説明員)という。