写真1●「Kappan」のクライアント・アプリで本の内容を撮影しているところ
写真1●「Kappan」のクライアント・アプリで本の内容を撮影しているところ
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写真2●本の内容に関連付けられたコンテンツ(小テスト)が表示されているところ
写真2●本の内容に関連付けられたコンテンツ(小テスト)が表示されているところ
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 NTTは2010年2月23,24日に武蔵野開発研究センタで開催中の「NTT R&D フォーラム 2010」において,紙面に印刷された文字とインターネット上のコンテンツを結ぶ新しい技術「Kappan」を展示している。教科書や参考書,広告,カタログなどに書かれた文字をスマートフォンで撮影して,その画像をサーバーに送信(写真1)。サーバー側で画像を解析し,その紙のコンテンツと関連付けられたコンテンツを表示する。

 具体的には,あらかじめスキャンしたコンテンツを解析し,横2文字縦,2文字を抽出。これをインデックスにして,データベースに保存する。一方,撮影した画像はOCR(optical character recognition)技術を使って文字を解析。データベースとマッチしたパターンを見つけ出すことで,どの本のどのページかを検索できる。そして,ページが特定できればそこに関連付けたコンテンツを表示する。

 例えば,参考書や教科書であれば小テストのWebページを表示したり,広告であれば商品の購入ページを表示したりできる(写真2)。Google Goggles(グーグル ゴーグル)と似ているが,「Google Gogglesは書籍のおもて表紙で書籍全体を認識するのに対し,今回の技術はページ単位で検索できる」(説明員)。

 今回のデモではAndroidに実装しているが,他のスマートフォンでも実装可能。アプリケーションの公開の予定は現時点ではないという。今後,事業会社とビジネス化に向けて検討していく予定だ。