画面●infoScoopで構築した情報ポータルの例
画面●infoScoopで構築した情報ポータルの例
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 ビーコンITは2010年2月22日、企業向け情報ポータル製品「infoScoop」のオープンソース版を提供すると発表した。オープンソース版となる「infoScoop OpenSource」は公式サイトよりダウンロードが可能。商用版「infoScoop Enterprise」は継続して販売する。infoScoopは、同社と三菱UFJインフォメーションテクノロジーが共同開発した。

 「オープンソースにすることで開発者のフィードバックが得られる。これを機に、ガジェットという考え方も広めたい」。ビーコンIT 常務執行役員の戌亥稔 グローバル・クラウド推進本部長はオープンソースにした狙いをこう話す。infoScoopでは、「ガジェット」と呼ぶ小さなプログラムをユーザー画面に配置してポータルを構築していく(画面)。カレンダーや時計、ミニブラウザといった汎用的なガジェットは、あらかじめ用意されている。

 商用版とオープンソース版の違いは大きく三つ。まず、商用版の方が標準添付されるガジェット数が多い。グラフ表示といったガジェットは、オープンソース版ではオプションとなる。もう一つの違いは、ガジェット間連携ツールの有無。「プログラミングすることでも連携は可能だが、商用版に付属するツールを使うことで、GUIから簡単にガジェットを連携できる」(マーケティング部の矢野貴明 プロダクトマーケティング主任)。また、商用データベースとの連携機能や高可用性構成サポートなどは、オープンソース版ではオプションとなる。

 オープンソース版は、ビーコンITとメンテナンスサポートサービスを結ぶことで、商用版と同等のサポートが受けられる。料金例は、ユーザー数が300名程度で36万円(年間)~である。