オープンソースカンファレンス実行委員会 宮原徹氏
オープンソースカンファレンス実行委員会 宮原徹氏
[画像のクリックで拡大表示]
オープンソースカンファレンスの参加者推移
オープンソースカンファレンスの参加者推移
[画像のクリックで拡大表示]
オープンソースカンファレンスの開催地
オープンソースカンファレンスの開催地
[画像のクリックで拡大表示]
日本ヒューレット・パッカード インフラストラクチャーソフトウェア・ブレード事業本部 担当部長 赤井誠氏
日本ヒューレット・パッカード インフラストラクチャーソフトウェア・ブレード事業本部 担当部長 赤井誠氏
[画像のクリックで拡大表示]
マイクロソフト プラットフォーム戦略本部 吉川顕太郎氏
マイクロソフト プラットフォーム戦略本部 吉川顕太郎氏
[画像のクリックで拡大表示]
SRA OSS 日本支社 取締役支社長 石井達夫氏
SRA OSS 日本支社 取締役支社長 石井達夫氏
[画像のクリックで拡大表示]
日本UNIXユーザ会 幹事 法林浩之氏
日本UNIXユーザ会 幹事 法林浩之氏
[画像のクリックで拡大表示]

 オープンソースカンファレンス実行委員会は2010年2月15日、2010年のオープンソースカンファレンス(OSC)の開催方針を発表した。2010年はOSCを全国13会場で開催するとともに、「オープンソースと政府・自治体」をテーマとするイベント「OSC.Government」を開催する。

 オープンソースカンファレンスは、オープンソース・ソフトウエア(OSS)に関連するコミュニティなどが参加するイベント。2004年9月に第1回を開催し、以後北海道から沖縄まで全国各地で開催しており、2009年は全国12会場で約6500名が参加した。参加コミュニティは、2010年2月26日と27日に開催するOSC 2010 Tokyo/Springでは78グループにのぼる。

 2010年は全国13会場で開催、新たに神戸と香川を会場とする。「2010年9月に開催を予定しているOSC2010 Tokyo/Fallで通算50回を迎える」(オープンソースカンファレンス実行委員会 宮原徹氏)。

 また2010年は、「オープンソースと政府・自治体」を主要なテーマにすえる。「政府や自治体にはIT予算の削減が求められている。その選択肢としてのOSSについて議論したい。また地方においてOSSによるソリューションを提供する側の共有と、調達する側の需要のアンバランスが存在する。不均衡を改善するための方法について考えていきたい」(宮原氏)。

 「OSC.Government」は、2010年9月に行うOSC2010 Tokyo/Fallとの併催を検討している。開催に向けて、オープンソースに関心を持つ政府・自治体関係者などが情報交換を行うためにメーリングリスト「oss-gov」を開設した。「匿名でもかまわないので、多くの現場担当者の方に参加してほしい」(宮原氏)。

 発表会にはオープンソースカンファレンスに参加、支援している日本ヒューレット・パッカード(HP) インフラストラクチャーソフトウェア・ブレード事業本部 担当部長 赤井誠氏、マイクロソフト プラットフォーム戦略本部 吉川顕太郎氏、SRA OSS 日本支社 取締役支社長 石井達夫氏、日本UNIXユーザ会 幹事 法林浩之氏が出席した。

 日本HPの赤井氏は「日本HPは初期からOSCに参加しており、社内でのOSS利用を管理するツールFOSSologyをOSSとして公開したり、OSS利用管理コミュニティFOSSBazaarを開設したりするなど、OSSに貢献している」と話した。

 マイクロソフトの吉川氏は「マイクロソフトはOSSに対する方針を転換しており、競争しながらも共存することが重要だと考えている」とOSCに参加している理由を説明。OSCではWindows Server上にPHPなどのOSSをインストールする「Install Maniax」や、マイクロソフトへの意見を募る「MSに一言」といった企画を実施した。

 SRA OSS 日本支社の石井氏は、オープンソースのデータベース管理システムであるPostgreSQLの国際化などを行ったオープンソース開発者であるとともに、SRAでPostgreSQLビジネスを立ち上げ、SRA OSS 日本支社長として経営者としても活動している。またOSSのビジネス活用を推進する団体「オープンソースビジネス推進協議会(OBCI)」の理事長も務める。石井氏は「PostgreSQLの次期版が備えるレプリケーション(データの非同期複製)機能は、NTTなど日本の開発者が主導している」と、オープンソースとビジネスの連携を紹介した。

 日本UNIXユーザ会の法林氏は、OSCの名物企画であるライトニングトークの名司会者として知られる。法林氏は、OSCの原型となった「オープンソースまつり」を紹介した。オープンソースまつりは1999年と2001年、日本UNIXユーザ会とぷらっとホーム、日本Linux協会が主催し、東京 秋葉原でオープンソース関連コミュニティが集まって開催した。「OSCは、オープンソースまつりができなかった『継続的な開催』と『地方での開催』を実現した」と法林氏は語る。OSCのほか、大阪で毎年行われている「関西オープンソース+関西コミュニティ大決戦」(KOF)も、オープンソースまつりの流れをくんでいる。

◎関連リンク
オープンソースカンファレンス開催情報・プレゼン資料

■変更履歴
第5段落でoss-govのリンク先が無効なURLになっていました。正しいURLはhttp://list.ospn.jp/mailman/listinfo/oss-govです。[2010/02/16 13:31]
最終段落で1カ所「法輪氏」となっておりましたが、正しくは「法林氏」です。以上お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2010/02/16 21:30]