Androidを搭載する組み込み機器から,個別運営のアプリケーション・マーケットを利用するためのクライアント・ソフトウエアが間もなく登場する(写真)。組み込み機器向けAndroidを推進するOpen Embedded Software Foundation(OESF)が開発を進めているもので,関係者が明らかにした。クライアント・ソフトウエアは,2010年3月にOESF会員,7月に一般に公開する予定のプラットフォーム「Embedded Master 2」に組み込む予定だ。
OESFが開発中のソフトウエアを使うと,機器ベンダーや通信事業者が独自に運営するアプリケーション・マーケットを利用できるようになる。米グーグルは,同社が運営するAndroid Marketを利用するためのアプリケーション・ソフトウエアを提供しているが,独自運営のアプリケーション・マーケットを利用するためには使えない。それぞれクライアント・ソフトウエアを開発する必要があった。OESFが開発するソフトウエアは,その負担を軽減する。
同ソフトウエアは,レイアウトやアクセス先,階層構造などがXMLで指定できるようになっており,マーケット運営者ごとに簡単にカスタマイズできる。例えば,セットトップ・ボックス(STB)用,電子書籍用などサービスの特性に合わせたマーケット構築が可能となる。
サーバーのソフトウエアはマーケットの運営者が整備する必要がある。このクライアントと通信するサーバー側のAPIは,OESFが規定・公開する。