写真●日立製作所の三好崇司執行役副社長
写真●日立製作所の三好崇司執行役副社長
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 日立製作所は2010年2月4日、2009年4月~12月期の決算を発表した。売上高は前年同期比17.0%減の6兆2828億円だったが、営業利益は同77.2%減の416億円と営業黒字に転じた。「在庫調整が進み、ハードディスクなど一部の製品の収益に改善が見られた」と三好崇司執行役副社長は説明した。

 情報通信分野の売上高は前年同期比17%減の1兆5688億円、営業利益は同596億円減の508億円だった。ソフトウエアは前年並みの収益を確保したが、企業のIT投資抑制傾向からサービス事業の収益が悪化した。2009年6月まで赤字だったハードディスク事業は同年7月~9月期に黒字に転じた。

 通期利益予想の上方修正も発表した。営業利益を800億円から1350億円へ、純損益を900億円の赤字から450億円の赤字へ変更した。原価低減策や事業構造改革が予想以上に進展していることが理由だ。売上高は8兆7000億円で据え置いた。設備投資の回復が遅れる懸念を考慮したためである。