NECは2010年2月4日、DWH(データウエアハウス)アプライアンス製品「InfoFrame DWH Appliance」を発表した。DWHアプライアンス専業の米ネティーザからソフトや技術のOEM供給を受け、NECのサーバーやストレージと組み合わせて開発した。2010年4月からNEC製品として販売を始める予定だ。

 NECは2006年からネティーザ製品の販売代理店を務めている。日本ネティーザのダグラス・エッツェル代表取締役は「NECとはこれまで非常に良好な関係を築いてきた。当社製品の特徴や市場を理解してもらっているという信頼があったことが、今回の共同開発につながった」と話す。

 ネティーザは2009年に新製品「TwinFin」を発表している(関連記事)。それ以前の製品では、サーバーやストレージに自社製の専用ハードを用いていたが、TwinFinではIBM製の汎用ブレードサーバーやストレージを採用した。その結果、「NECがネティーザ製品を販売すると、競合であるIBM製品も販売することになってしまい、保守も一括して請け負うことができないという問題が生じた」(NECの石井吉之ITプラットフォームソリューション事業部グループマネージャー)。そこでNECは「汎用ハードが使えるなら、当社のハードでアプライアンス製品を売ったほうが、保守もしやすいし売り上げも増える」(同)と考え、製品の共同開発に踏み切った。

 InfoFrame DWH Applianceの価格は5300万円から。今後3年間で150台以上の販売を目指す。NECが2006年からの4年間で販売したネティーザ製品は約30台だ。NECの石井グループマネージャーは「150台は高い目標だが、今の市場の伸びであれば達成可能だと思っている。必要な人員も今後どんどん増やしていく」と話す。