セキュリティ対策ソフトベンダーのカスペルスキーラブスジャパンは2010年2月1日、同社のCSIRTであるKLIRRT(Kaspersky Lab Incident Research and Response Team、クラートと発音)が同日付で日本シーサート協議会(NCA)に加盟したと発表した。

 CSIRTはcomputer security incident response teamの略で、セキュリティインシデントに対応する組織/チームのこと(関連記事)。日本シーサート協議会は、国内のCSIRT活動の援助や緊密な連携体制の構築などを目的として設立された団体。今回のKLIRRTの参加で、加盟数は15になった。

 KLIRRTは、2004年2月のカスペルスキーラブスジャパン設立当初から活動している。役割は、日本におけるマルウエアの観測や解析に加え、インターネットで行われるクラッキングやフィッシングなどのサイバー攻撃を調査し、それらの成果を自社製品に反映すること。また、ロシアにあるカスペルスキーの本部や世界各国のカスペルスキーラブスのオフィスにあるマルウエアを解析するラボと連携し、そこで得た最新の脅威情報を国内のパートナーやユーザーに啓発する活動もしている。

 これまでもKLIRRTは個別に国内の他のCSIRTと連携してきたが、2009年にシーサート協議会の存在を知り、コミュニティー活動と情報発信/情報収集を強化するといった目的で加盟を決めたという。

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