米Mozillaは米国時間2010年1月29日、モバイル向けオープンソース・ブラウザ「Firefox for Mobile」の正式版をリリースしたことを明らかにした。フィンランドNokiaのインターネット端末向けソフトウエア・プラットフォーム「Maemo」に対応する。

 パソコン版ブラウザ「Firefox 3.6」とほぼ同じブラウザ・エンジンをベースにしており、入力操作を最小限におさえるなど、携帯電話での使い勝手を考慮した設計にした。

 目的のWebサイトに短時間で到達したり、効率的な検索を実行したりするための機能「Awesome Bar」、パソコン版Firefoxとタブや履歴、ブックマークなどを同期するための機能「Weave Sync」を備える。位置情報を使った地図の表示や周辺情報の獲得も可能である。タブブラウズ機能を搭載し、30カ国語以上に対応した。アドオンによるカスタマイズが可能で、すでに40種類以上のアドオンが提供されているという。

 Maemo対応Firefox for Mobileと各種アドオンは、Nokia製インターネット端末「N900」から直接ダウンロードできる。「N810」および「N800」でも利用可能だが、現時点でMozillaが推奨している機種はN900のみ。

 他のプラットフォーム向けでは、「Windows Mobile」向けブラウザを現在開発中でアルファ3テストの段階にある。「Android」向けも開発を進めているが、「iPhone」「Blackberry」「Symbian」向けの開発計画はないという。

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