2010年1月29日に西日本シティ銀行で発生したシステム障害は、約6時間後の午後5時15分に全面復旧した。11時35分に本番系の勘定系システムがダウンした直後、いったんは待機系のシステムに切り替わった。だがその後、待機系もダウンした。時間帯によっては取り引きができた顧客もいたもようで、ダウンと復旧を繰り返す不安定な状態が続いていたとみられる。

 西日本シティ銀行のATM1400台や本支店の窓口だけでなく、他行のATMやコンビニエンスストアのATMで西日本シティ銀行のキャッシュカードを使った取り引きも全面的にできなくなった。日銀ネットや全銀システムといった外部システムへの接続もできない状態だった。

 トラブルは午前11時35分に突然発生した。「前日にシステムのメンテナンスや構成変更、プログラムの入れ替えなどはしてはいない」(IT戦略部)という。

 システム障害の影響範囲が広いこと、前日にシステムの変更作業などを行っていないことから考えると、ハードウエアの故障か、あるいはOSやミドルウエアといった基盤ソフトの不具合が顕在化した可能性が考えられる。ネットワーク障害、あるいはアプリケーションの不具合の可能性もある。