写真1●日本オラクルの三澤智光 常務執行役員
写真1●日本オラクルの三澤智光 常務執行役員
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写真2●キャンペーンの製品構成の例
写真2●キャンペーンの製品構成の例
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 日本オラクルは2010年1月28日、データベース製品の割引キャンペーンに関する説明会を開いた。「Enterprise Editionが有用なのはわかるが、高すぎるという顧客企業は多かった。パートナー企業からも、1000万円を切れば売りやすくなるという声をたくさん聞いていた」。同社の三澤智光 常務執行役員(写真1)は、割引価格の理由を説明し、「5月末までの期間限定だが、好調なら延長も検討する」と述べた。

 今回のキャンペーンは、最上位版である「Oracle Database Enterprise Edition」が対象。期間中に契約すると、5年間の使用期限付きでライセンス価格が67%引き、保守費用が53%引で購入できる(関連記事)。例えば1ノード(サーバー)用の4プロセッサ構成の場合、ライセンス価格が通常は3000万円のところを980万円で購入できる(写真2)。

 三澤常務は「競合製品と比べても、十分に価格競争力がある」と断言する。最大のライバルであるマイクロソフトの「SQL Server」と比べると、同規模構成のライセンス価格自体はSQL Serverの方が100万円近く安い。しかし「機能は圧倒的にオラクル製品が上。総合的に考えれば、価格差は受け入れてもらえるはずだ」(同)。

 キャンペーン期間中の販売目標は、980万円構成の「EE-4」が200~300セットなど。同社は製品の割引と合わせて、パートナー企業のトレーニングも実施する。Enterprise Editionの各種機能を使いこなすための技術セミナーを5月までに全国15カ所で開催するほか、各種セミナーも実施する。キャンペーン期間である5月末までの間に、のべ3万人にトレーニングを実施するという。

 なお三澤常務は、日本時間の同日早朝に発表された米オラクルによる米サン・マイクロシステムズ統合戦略(関連記事)について、「やっとここまできたというのが正直な感想。これからようやく、いろいろなことが前向きに進んでいける」とコメント。「1社ですべてを提供できるコンプリートスタック(完全な製品構成)が強調されがちだが、あくまでコンプリート、オープン、インテグレートが基本」と説明。「ベスト・オブ・ブリード(各分野での最良の選択)も追求する」として、データベースなど同社が強みを持つ製品分野を引き続き強化することを強調した。