画面1●uCosminexus Application Server
画面1●uCosminexus Application Server
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画面2●ストリームデータ向け分析シナリオ
画面2●ストリームデータ向け分析シナリオ
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 日立製作所は2010年1月27日、SOAプラットフォームの機能強化版「Cosminexus V8.5」を発表した。V8.0に比べて、サーバー仮想化環境における運用管理機能を強化。NGN(次世代ネットワーク)向けの新製品も加えた。1月28日に販売開始、2月25日から各製品を順次出荷する。

 Cosminexusはいくつかの製品から成る。アプリケーションサーバーの「uCosminexus Application Server」は、仮想化対応を進めた。業務アプリケーションを仮想マシンに配置する際の、設定支援機能を追加。アプリケーション単位に仮想マシンを一括で構築できる。仮想マシンのアドレスやロードバランスに必要なパラメータは自動で設定される。

 「8台の物理サーバーを仮想化して2台に集約、クラスタ構成にする例で作業時間がV8.0の10分の1に短縮できた。設定にかかる時間が短くなるだけでなく、設定ミスも減らせる」。日立製作所 ソフトウェア事業部 AP基盤マーケティング部の尾花学 部長は、新機能の効果をこう話す。

 仮想環境の運用も効率化させた。物理サーバー/仮想マシン/業務アプリケーションの構成をひも付けて管理。複数の仮想マシンにまたがった業務アプリケーションを起動/停止するようなことが可能になった(画面1)。

 SOA実行基盤「uCosminexus Service Platform」は、アプリケーションからサービスバスに接続するためのアダプタの種類を増やし、SAP ERP 6.0などとの連携を容易にした。

 データの集計・分析基盤である「uCosminexus Stream Data Platform」では、ストリームデータを処理するためのフレームワークを新たに提供。「単位時間ごとのデータ集計シナリオ」「時系列データによる予兆分析、傾向分析シナリオ」といった分析シナリオで、アプリケーション開発を支援する(画面2)。

 そのほか、NGNを利用したWeb/テレコム連携のためのアダプタを新製品「uCosminexus NGN Application Adapter」として提供開始した。

 各製品の価格と出荷時期は以下のとおり。uCosminexus Application Server(126万円~、2月25日)、同 Service Platform(441万円~、3月26日)、同 Stream Data Platform(210万円~、2月26日)、同 NGN Application Adapter(210万円~、3月1日)。