米Motorolaは米国時間2010年1月22日、カナダResearch in Motion(RIM)の製品がMotorolaの特許を侵害しているとして、米国際貿易委員会(ITC)に苦情を申し立てたことを明らかにした。MotorolaはITCに対し、RIMを調査し、特許を侵害している製品の輸入と販売、および宣伝や在庫を禁じる排除命令を出すよう要請している。

 Motorolaが問題にしているのは、Wi-Fi接続、アプリケーション管理、ユーザー・インタフェース、電力管理などに関する5件の特許。Motorolaは、これらの技術が広範な接続性と優れたユーザー体験の提供、製品コストの削減といった点で大きな役割を果たしており、RIMがこれらの特許を侵害する製品を輸入および販売しているのは不正取引行為に当たると主張している。

 米メディアの報道(InfoWorld)によると、両社は2008年の初めから訴訟合戦を繰り広げている。RIMは9件の特許をMotorolaに侵害されたと主張し、Motorolaが法外なライセンス料を要求しているとして提訴している。

 Motorolaの知的資産法担当上級バイス・プレジデントであるJonathan Meyer氏は、「RIMは当社の許諾を得ることなく当社の特許技術を使い続け、特許侵害係争で引き延ばしを図り、設計変更を拒否している。このため、当社にはITCに提訴するしか選択肢が残されていなかった。Motorolaは自社のビジネスにとり極めて重要な研究開発と知的資産を守るため、必要なあらゆる手段をとっていく」と述べている。

[発表資料へ]