写真●NTTデータの山田伸一代表取締役常務執行役員
写真●NTTデータの山田伸一代表取締役常務執行役員
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 NTTデータは2010年1月22日、今年4月に開始予定のクラウド関連サービス「BizCloud」についてサービスの詳細を発表した。サービス内容は大きく2種類。一つはNTTデータが保有するIT資産をサービスとして提供する「クラウドプラットフォームサービス」。もう一つは、共通のシステム部品を組み合わせてデータセンター環境を構築する「クラウド構築・運用サービス」である。山田伸一代表取締役常務執行役員は「現在、地方銀行の共同センターなどで数百億円の売り上げがある。これらも含めて、クラウド関連サービスを3年後には約3倍の1000億円規模にまで拡大させたい」とした(写真)。

 クラウドプラットフォームサービスでは、いわゆるSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)やPaas(プラットフォーム・アズ・ア・サービス)、IaaS(インフラストラクチャ・アズ・ア・サービス)を提供する。SaaSとしては、メールやグループウエア、CRM(顧客関係管理)、ERPパッケージ「Biz∫」を利用した業務アプリケーションなどを提供する。メールはNTTコミュニケーションズの「Bizメール」を、グループウエアはNTTデータイントラマートの「intra-mart」をカスタマイズしたものとなる。CRMも他社との協業で提供予定という。

 月額料金はメールが1ID当たり700~900円、グループウエアが1ID当たり200~300円の予定だ。CRMは1ID当たり6000円を予定する。業務アプリケーションは導入コンサルティング、カスタマイズがパッケージソフト版と同じように必要となるため、原則として個別見積もりとなる。

 一方、クラウド構築・運用サービスは、NTTデータのデータセンターまたは顧客のデータセンターにサーバー環境を構築する。データセンターのファシリティからミドルウエア、開発フレームワークまでをNTTデータが検証済みの共通部品として用意し、その組み合わせで顧客が必要とする可用性を持つアプリケーション実行環境に仕立て上げる。導入前のコンサルティングサービスや、既存環境からの移行支援サービス、構築したサーバー環境の運用管理サービスも用意する。