写真1●NTTドコモの山田隆持社長(左)とソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズのバート・ノルドベリ プレジデント(右)
写真1●NTTドコモの山田隆持社長(左)とソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズのバート・ノルドベリ プレジデント(右)
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写真2●Android端末の「Xperia」。画面は映像ファイルの管理ツール「Mediascape」
写真2●Android端末の「Xperia」。画面は映像ファイルの管理ツール「Mediascape」
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写真3●ドコモマーケットの画面
写真3●ドコモマーケットの画面
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 NTTドコモとソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズは2010年1月21日,Android搭載のスマートフォン「Xperia」を発表した。発売予定は4月。操作性を高め,音声や映像に関する機能を強化することで,従来のスマートフォンよりも幅広い層の取り込みを狙う。NTTドコモは,Androidのアプリケーションを配信するサービス「ドコモマーケット」も発表した。端末とサービスの両面を強化し,スマートフォンの普及拡大を目指す。

 「スマートフォンの利用者の比率を5~10%に高めたい。Xperiaはそのトリガーとなる製品」とNTTドコモの山田隆持社長は展望する(写真1)。これまでの同社のスマートフォンは一部のITリテラシーが高いユーザーは利用していたものの,一般ユーザーには広がらなかった。そこでXperiaでは映像や音声ファイル,各種のコミュニケーションツールを簡単に扱える点をアピールする。

 例えば,付属ツールの「Mediascape」では音楽や映像ファイルをタッチパネルの簡単な操作で一元的に管理できる(写真2)。友人や家族とのコミュニケーションを楽しむための機能としては,顔認識機能を搭載している。端末上で写真を表示すると,その中に写っている人物の名前が表示される。写真上の名前をタッチすると,その人に電話をかける,メールを送るといった操作ができる。あらかじめ電話帳に登録された写真と照らし合わせて,自動認識する仕組みとなっている。

 Xperiaが搭載するCPUの動作周波数は1GHz,画面は4インチで解像度は480×854ドット。通信方式はHSUPA(high speed uplink packet access)で,受信時最大7.2Mビット/秒,送信時最大2Mビット/秒。IEEE802.11g方式の無線LAN機能も搭載する。

 NTTドコモは,Xperiaの発売と同時期にスマートフォン向けのアプリ配信サービス「ドコモマーケット」も開始する(写真3)。米グーグルが運営するAndroid端末向けのアプリ配信サービスもあるが「日本語のほか英語の説明文が混在している,アプリが多すぎて検索しづらいなど,初心者にとって扱いづらい部分があった」(山田社長)として,アプリを分かりやすく紹介する点に重点を置く。当面は無料アプリのみを配信するが,2010年内には有料アプリの配信を開始する。有料アプリの料金は,NTTドコモの携帯電話利用料と同時に支払えるようにする。

 このほか,2010年内には,スマートフォンでもiモードのメールが利用できるようにするという。