米Microsoftは米国時間2010年1月18日、検索サービス「Bing」のログ保存ポリシーを変更し、検索操作にかかわるIPアドレス情報の保存期間をこれまでの18カ月から6カ月に短縮すると発表した。期間短縮に必要な作業を今後12~18カ月かけて進める。
現在のログ保存ポリシーでは、検索を行ったアカウント情報などのデータは検索実行の直後にログ・データから分離し、ユーザーを特定できないようにしている。そして18カ月後にはIPアドレスやクッキーID、そのほかのクロス・セッションIDを消している。今回のポリシー変更により、MicrosoftはIPアドレスを検索操作から6カ月後に削除することにした。
ポリシー変更の理由として、Microsoftは欧州連合(EU)調査委員会の検索データ匿名化ガイドラインへの対応などを挙げている(関連記事:Microsoft,EUの検索データ匿名化ガイドラインを受け入れ)。米Yahoo!と米Googleも同様のポリシー変更を表明しているが(関連記事:Yahoo!,ログ内プライバシ情報の保存期間を90日に短縮へ/Googleがログの保存期間を9カ月に短縮へ,プライバシ懸念への対応で)、さらなるプライバシ保護策を求める声もある(関連記事:米消費者団体,Googleに検索エンジン用サーバーのログ保存期間短縮を要求)。
Microsoftは新たなポリシーでBingユーザーのプライバシ保護を強化できると説明している。その一方で、検索に関するデータを保存して分析することが検索精度の向上などにつながるとして、データ保存行為に対する理解も求めている。