米Mozillaは米国時間2010年1月8日、オープンソースWebブラウザの次期版「Firefox 3.6」の製品候補(RC:Release Candidate)1版を公開した。WebサイトでWindows版、Mac OS X版、Linux版を無償ダウンロード提供している。日本語や英語など70カ国語以上に対応した。

 Firefox 3.6は新版のレンダリング・エンジン「Gecko 1.9.2」を採用。JavaScript処理の高速化で応答性を向上させて、起動時間を短縮した。セキュリティ面では、導入済みのプラグインが最新版でないと直ちにアップデートするよう警告する機能を備える。Firefoxのコードが格納されているコンポーネント・ディレクトリに対してサードパーティ製ソフトウエアからのアクセスを防ぐ仕組み「Component Directory Lockdown」も導入している(関連記事:Mozilla,Firefox 3.6ベータ3版を公開,コンポーネント・ディレクトリを封鎖)。2009年12月17日にリリースしたベータ5版から70件以上の問題を修正した。

 このほか、ビデオ再生時のフルスクリーン表示が可能になった。新しいフォント形式「Web Open Font Format(WOFF)」や新たなCSS(Cascading Style Sheet)、DOM(Document Object Model)、HTML5に対応した。Firefoxを再起動することなく外見を変更できる機能「Personas」も搭載している(関連記事:「ブラウザとOSの境界を曖昧にする」---Mozillaの研究機関が作る“Webの未来”)。

 現時点でFirefox用プラグインの75%以上がFirefox 3.6用にアップグレードされたという。Mozillaは、Firefox 3.6に対応していないプラグインがある場合、互換性確認ツール「Add-on Compatibility Reporter」を使うよう呼びかけている。

 なお、Firefox 3.6ベータ版は自動的にRC1版へアップデートされる。「Help(ヘルプ)」メニューの「Check for Updates(ソフトウエアの更新を確認)」から手動でアップデートすることも可能。 RC1版も自動アップデート機能を備えており、後日Firefox 3.6の最終版へアップデートされる。

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