エフエム東京(FM東京)は2009年12月18日,西日本鉄道および西鉄エージェンシーとともに,福岡市が主体となって実施する総務省地域ICT利活用モデル構築事業「デジタルサイネージ福岡実験」に参画し,福岡ユビキタス特区実験試験局の電波を使ったバス車内のデジタルサイネージ向けコンテンツ配信実験を12月23日に開始すると発表した。実験は2010年2月17日まで行う予定である。実験には,マルチメディア放送ビジネスフォーラムの「デジタルサイネージワーキンググループ」のメンバーである3社(読売新聞,フライトシステムコンサルティング,イースト)も協力する。

 デジタルサイネージ福岡実験では,鉄道の駅や地下街,交通機関などに設置されているデジタルサイネージを活用して情報を配信するシステムを構築して,設置場所や時間帯などの特性に合わせた即時性のある防災や観光などの公共情報を提供する。さらに西鉄バスの車内にデジタルサイネージを設置し,様々な公共情報コンテンツを表示する。

 今回のバス車内における実験に当たり,IPパケット形式のデータを放送システムで送信するIPDC(IPデータキャスト)技術を用いて,移動するバス向けに一斉に情報を配信するシステムを構築した。

 コンテンツとしては,ニュースや地域の天気情報をサイネージコンテンツに変換してリアルタイムに配信するほか,福岡市のWebサイトや広報誌など既存の媒体とのクロスメディア展開による福岡市の観光情報や行政情報など地域に密着した情報の提供によって,公共情報の広告媒体としてのデジタルサイネージの効果を検証する。