ノベルは2009年12月15日、仮想マシン向けバックアップソフト「PlateSpin Protect 8.1」を提供開始した。国内投入は初となる製品。稼働中の仮想マシンのイメージを定期的にバックアップサイトにコピーしておき、本番サイトの障害時にはそれを起動することで業務が継続できる。ディザスタリカバリ用途でも使える。
PlateSpin Protectは仮想マシンや、その上で稼働中のソフトのイメージコピーを取得して、バックアップサイトに転送する。定期的に差分データを同期させたり、世代を持たせたりすることが可能だ(画面)。仮想マシンだけでなく、物理マシンも送信元/送信先として指定できる。ノベル 営業本部の鈴木広紀 マネージャーは「一般のバックアップソフトではリストアの手間がかかるし、レプリケーションでバックアップサイトを作った場合は待機用のソフトライセンスが必要だ。PlateSpin Protectにはこうした弱点がない」と話す。
バックアップデータの取得に当たっては、WindowsのVSS(Volume Shadow Copy Services)を利用してスナップショットを作成する。そのため、データベースなどもオンライン状態で整合性のとれたデータが取得できる。
バックアップしたデータは、ファイル単位またはブロック単位で転送する。ブロック単位は、データベースのようにデータ更新が激しいソフトに用いる。ブロック転送機能の有無で製品価格が異なる。「ブロック転送なし」の市場参考価格は、1~74ライセンス、1年の標準メンテナンスサポート付きで約12万円。「ブロック転送あり」が1~49ライセンス、1年の標準メンテナンスサポート付きで約23万円である。
PlateSpin Protectが保護対象とするOSはWindows 2000、Windows 2003 Server、Windows Server 2008など。データベース関連はExchange 2000 Server以降、SQL Server 2000以降、Oracle9i以降である。ハイパーバイザーはVMware ESX/ESXiで利用可能だ。