図●検索語の候補を示すリストの直下に,検索結果が表示される
図●検索語の候補を示すリストの直下に,検索結果が表示される
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 米Googleは米国時間2009年12月11日,同社のWeb検索サービスに,ユーザーの検索作業を効率化する新機能を追加したと発表した。具体的には,検索語のリアルタイム推測機能「Google Suggest」に,検索結果ページに移動することなく結果を表示する機能を追加した。

 この機能は2009年12月14日の時点では,英語版サイト(http://www.google.com/)で利用できる。例えば,ベルギーの首都ブリュッセルの天気を調べる場合,ユーザーが検索ボックスに「weather brus」と入力した時点で,入力窓には「weather brussels」という検索候補が表示され,そのドロップダウン・リストの下にブリュッセルの気象情報が画像付きで表示される()。また,「delta 140」などと航空機の便名を入力しただけで,運航状況,発着時刻などの情報を表示する。

 Googleは通貨換算,単位変換,電卓,地域の現地時刻といった特定分野の検索について,一般の検索とは異なる機能を追加するなどして,各分野に最適な検索機能の実現を図っている。今後,こうした分野を対象に,今回の新機能の適用を広げていく方針だ。

 またGoogleは同日,Webブラウザ「Google Chrome」の新機能「Quick Scroll」を提供し始めた。Googleで入力した検索語を,検索結果から別のサイトに移動した後にも,引き続き活用できるようにする。

 例えば「belgian waffles served by street vendors?(ベルギーの街中にはワッフルの屋台は出ているの?)」という質問を入力して,検索結果ページからオンライン百科事典のWikipediaの該当ページに飛んだとする。新機能を使うと,Wikipediaの該当ページの右側に黒い囲み画面が出現し,検索キーワードに関連した情報の在りかをリンクとして表示する。

 特に検索キーワードが文章の場合,同じ並び方の単語が移動先サイト内に存在することは少ないため,ユーザーは移動先のサイトでも同じような検索を繰り返さなくてはならなくなる。新機能によりこうした手間が省ける,とGoogleは説明している。

[Google公式ブログへの投稿記事]