米News傘下のFox Interactive Media(FIM)が運営するソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)「MySpace.com」は米国時間2009年12月9日,同社の各種サービスを外部開発者が利用できるようにするリアルタイムAPIを開発者サイトで公開したと発表した。

 MySpaceサービスの全世界における1カ月当たりのアクティブ・ユーザー数は1億人。ユーザーはMySpace内でメッセージを投稿したり,友人リストを更新したり,写真,動画をアップロードしたりしており,こうした行動は1日当たり約3500万件にのぼる。これらユーザーの更新情報を外部のサービスに提供し,リアルタイムWebへの取り組みを進めるとしている。

公開するAPIは5つ。

(1)「Real-Time Stream」:ユーザーのActivity Stream(新着情報)をほかのWebサイトのサービスで利用できるようにする。Googleのほか,リアルタイム検索エンジンの米OneRiotが導入している。Googleは検索サービスにおけるリアルタイム検索の1つとしてMySpaceを加える(関連記事:Googleがモバイル検索を拡充,「撮影したもの」を検索可能に)。OneRiotは,ミニブログ「Twitter」や参加型ニュース・サイト「Digg」の検索サービスを提供しているが,これにMySpaceの更新情報を加える。

(2)「Status and Mood Commenting」:MySpaceのミニブログ機能「Status and Mood Commenting」(日本のサービス名は「イマナニシテル」)のデータを利用できるようにする。ユーザーの投稿を表示したり,コメントを付けたりできる機能を実装できる。コメントはMySpaceの新着情報として反映されるため,ユーザーはサード・パーティのサイトを離れることなくMySpaceの友人とコミュニケーションがとれるようになる。

(3)「Open Search」:ユーザーの公開プロフィール情報を検索対象にできる。ユーザーは,名前や職業,電子メール・アドレスなどで検索が行えるほか,検索結果を性別,年齢,地域で絞り込むことができる。

(4)「Photo Upload」:サード・パーティのサイトからMySpaceへの写真アップロードが可能になる。写真アルバムの作成もできる。

(5)「Post To/Share on MySpace」:コンテンツの投稿と共有を可能にする。サード・パーティのサイトからコンテンツをMySpaceに投稿すると,それがユーザーの新着情報に反映される。同時にそのリンク情報をサード・パーティのサイトに返す。

 MySpace.comは,これらAPIを使ったアプリケーション開発のコンテストを開催する。1月4日から2月24日まで応募を受け付け,3月10日に,サンフランシスコで開催されるGame Developers Conferenceで受賞者を発表する。詳細はWebサイトに掲載している。

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