NTT(持ち株会社)とNEC,NTTコミュニケーションズは2009年12月8日,情報通信研究機構(NICT)の委託研究として,複数波長を束ねることで,40Gビット/秒のアクセス速度で広域ネットワークをオンデマンド利用できる技術を開発したと発表した。

 NICTの実験環境「JGN2plus 光ファイバテストベッド」を用いて,1秒間で映画1本分に相当する大容量映像データを配信する実証実験に成功した。またNTTは,100/40GビットEthernetを広域光転送網OTN(Optical Transport Network)で運ぶ「100GE/40GE over OTN」を国際標準化し,OTNフレームを並列展開して波長の束で運ぶ技術を世界で初めて実証したという。

 一連の成果は「ネットワーク帯域を波長単位でタイムシェアする」という新しい活用方法を実現するための基礎となる。実用化されれば,高精細な映像通信や大容量のファイル交換もスムーズに行える広域LAN環境を実現できるという。

 なお今回開発した技術は,2009年12月10~11日に静岡県三島市で開催される「光通信システムシンポジウム」で展示する予定である。

[発表資料へ]